「学校面白くなさそう」「放課後はゲーム漬けに」 コロナ禍で激減!園や学校のイベント…我が子への影響は
最初に緊急事態宣言が出たのは昨年の3月中旬のこと。その時点で、さまざまなイベントや式典が中止あるいは延期になりました。そこからすでに1年以上続くコロナ禍の中で、園や学校の行事の多くが中止となっています。日々我慢を強いられるうえに、楽しみにしていた、そして一生懸命練習したことがすべてなくなってしまった子どもたちの寂しさ、そして中止や延長を決めなければならなかった先生方の悔しさは計り知れません。昨年の3月から今年にかけて中止や延期なってしまった園や学校のイベント、その代わりどんな対応や工夫があったのかなど、「コロナ禍での園や学校の行事事情」をママたちに聞いてみました。
■何もかも全面中止
運動会、学芸会、合唱コンクールなど、すべての行事が延期ではなく全面的に中止になり、代わりのイベントも行わないという学校も少なくないようです。
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▽最初の緊急事態宣言で、年内のイベントがすべて中止決定
息子が通う公立中学校では、2020年3月の最初の緊急事態宣言がもう少しで明ける、という頃に、「年内に行われる予定だった運動会、各学年の宿泊行事、合唱コンクールはすべて中止」が決まりました。「運動会嫌いだからラッキー!」「泊りの行事イヤだったから、いいや」なんて子もいたようですが、それもちょっとした強がりなのかな~と。
可哀そうだし、親も子どもの雄姿を見れず悲しいし、どんな形でもいいからなにかイベントはできないものか、とも思いました。でも学校側も辛い選択だったんだろうと想像できるし、いろんな気持ちがない交ぜでした。〔Fさん、子ども13歳、10歳〕
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▽衣装も練習もバッチリだったのに、土壇場で中止に
昨年秋口に少しずつ感染者も減ってきたので、園側も「2021年1月中旬の劇発表は、現在のところ行う予定」としていました。10月の終わりごろから配役を決めて練習が始まり、12月の初めには衣装もバッチリ。ところが、年末に感染者が急増、土壇場で劇が中止になってしまいました。「親は見られなくてもいいから、どうにかやらせてあげられないか」という保護者の声もあったようですが、結局中止。近隣の保育園でも陽性者が出たり、毎日これだけの感染者数、「中止は英断、仕方ない」と思いつつ、持って帰ってきた衣装を見ると切なくなります。娘はまだ年少なので来年以降がありますが、年長の子が可哀そうでなりません…。〔Tさん、子ども4歳〕
■卒業式は親1人だけ参列OK
制限が多い中でも、規模を最小限に、またはいつもとやり方を大幅に変えて行う、という園や学校の工夫や対応とは。
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▽謝恩会はなし、園庭で「ありがとうセレモニー」
昨年の卒園式は親2人まで参列OKでしたが、園児とかなり距離を取っての参列、全員マスク着用。そして来賓の参列なし、歌も1曲だけ、園児1人1人の言葉もなしなど、かなり時間短縮で行われました。
私は卒対委員で謝恩会の準備もかなり進めていたのですが、3月の初めに園側から「謝恩会は中止でお願いします」と言われました。確かにマスクを取っての会食は感染の危険があるし、子どもたちも気が緩んでマスクを外して騒ぎそうだし…準備も水の泡だしとても残念でしたが、こればかりはしょうがない。何もしないのも悲しいので、卒園式が終わった後、園庭で園児から先生に手作りのプレゼントを渡す、「サプライズありがとうセレモニー」をしました。先生号泣、保護者もらい泣き、子どもたちは大人の泣き顔にポカーンとしていました。〔Sさん、子ども7歳、4歳〕
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▽今のところ、親1人だけの参列OK
息子が通う小学校は、今年の卒業式は親1人まで参列OKで行われる予定です。主人は「休み取って行くつもりだったのに…」ととても残念そうでしたが、私1人で参列予定。でも緊急事態宣言がさらに延長、いろんなイベントが中止になっている今、卒業式も中止になるかもしれないな、と一応覚悟(?)はしています。当の息子は他人事のようにあっけらかんとしていますが。6年間の最後にこんなことになるなんて、悲しいですね…。〔Hさん、子ども12歳、10歳〕
■発表会は無観客、親は別室でオンライン鑑賞
いくつか絞って行われたものの、無観客だったり、行く場所を変えるなど、形を変えて行われた行事もあるようです。
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▽月齢クラスごと、無観客劇
息子が通う保育園では、毎年月齢クラスごとに劇発表会があります(2歳児クラスから)。全クラスの児童全員で鑑賞する日、親に見せる日と、全部で2回演じます。でも今年は感染防止のため、児童鑑賞なしの無観客劇、親は別室でオンライン鑑賞となりました。画面越しでしたが、わが子が大きな声で一生懸命セリフを言ったり歌ったりする姿に感動。ママたちはいつも以上に泣いていた気がします。大変な時期に中止にせず、感染に気をつけながら行ってくれた先生方に、感謝の気持ちでいっぱいです。〔Nさん、子ども5歳〕
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▽1人でも熱があったら全員帰宅
娘が通う特別支援学校では、毎年高学年だけ秋に2泊3日の宿泊行事があります。昨年はコロナ禍のため、代わりに割と近くにある小さめのテーマパークでの日帰り遠足に変更。感染者が減少傾向にあった時期とはいえ、テーマパークの入り口の検温で1人でも熱があったら全員帰宅、という厳しい(当然ですが)決まりが。でも、無事全員クリア、テーマパークを思いっきり楽しめたようです(いろいろと制限はありつつも)。
朝送り出した時から「ウチの子が熱あって、みんなに迷惑かけたらどうしよう」とずっとドキドキしていたので、楽しんで、そして無事に帰って来られてホッとしました。〔Yさん、子ども11歳〕
■緊急事態宣言中は部活全面中止
放課後活動や部活は、緊急事態宣言中は一切禁止という学校も。放課後も土日も家でゲーム漬け、というお子さんも増えているようです。
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▽目指していた試合が中止、モチベーションが…
長男は小学校のサッカークラブに入っていますが、万年ベンチ。でも、少し前に「次の試合、レギュラーで出られそう!」と大張り切りで帰ってきました。
ところが、緊急事態宣言で突然試合は中止、練習も週1回1時間だけに。ものすごく凹んで心もぽっきり状態の息子に、かける言葉がありませんでした。週末は主人と公園でボールを蹴ったりしていますが、今までの気迫がないようです。あんなに高かったモチベーションがほぼゼロに…もうすべてコロナが悪い!!〔Iさん、子ども10歳、8歳〕
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▽毎日ダラダラな放課後
陸上部に所属する息子(中2)は、日ごろから部活漬け。朝練、昼練、午後練、休日練…陸上だけやりに学校行ってる?という感じでした。ところが、昨年の緊急事態宣言、今回の緊急事態宣言中は共に、部活全面禁止。基本的に帰り道にダラダラ友達と話すのも禁止なので早々と帰宅し、ずっとテレビやゲームばかりです。「筋トレとかその辺少し走るとかしたら?」と言っても、「うーーん…なんか面倒」と、完全にダラダラモードですが、部活もできない、友達とも遊べないとなったら、そりゃそうだよなーと…そんな姿を見て、私も切ないです。〔Uさん、子ども14歳、11歳〕
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筆者の息子(高校1年生)も「せっかく高校に入ったのに何もかも中止になって、今は部活もできないし高校生活があんまり面白くない」とボヤいています。可哀そうで仕方ないしその気持ちは痛いほどわかる反面、園や学校の先生も苦渋の決断や対応を迫られ、大変な苦労や辛い思いをしているのも理解できる…なんとも切なくなってしまいます。あぁ、本当にコロナが憎い!
子どもたちはこんなにも我慢しています。切なくて辛い気持ちでも、日々一生懸命頑張っています。そして園や学校側も心を痛めながらも、いろいろな対応や工夫、そして辛い決断をしています。どうか一日も早くコロナが終息して、学校生活を思いっきりエンジョイできる日が戻ってきますように。
(まいどなニュース/BRAVA編集部)