「勝手に人の家に上がってくる」子どもの友達に困惑…もしかしたら「放置子」のケースも
子どもの友達関連のトラブルのひとつに「勝手に人の家に上がってくる」問題があります。年長から小学校低学年までの間に多い問題ですが、わざとでなくとも、自分の家に勝手によその子が上がってきたらいい気持ちはしませんよね。
取材を受けてくれた横浜市在住のAさん(40代、パートタイマー)も、「勝手に人の家に上がってくる」子どもに悩んでいると聞きました。そのときの経験を紹介するとともに、対処法をご紹介できればと思います。
■突然家の中に入ってきた子どもに驚き絶叫
Aさんには小学1年生の娘さんがいます。勝手に人の家に上がってくる友達は、娘さんの同級生だそうです。
ある日、友人と娘さんが家のリビングで過ごしているときのこと。いきなりリビングのドアが開いて、娘さんの友達が「遊ぼう」と入ってきたのです。友人は突然の出来事に驚き、大きな声を上げてしまったと言っていました。
その日は玄関の鍵の閉め忘れもあったのですが、その友達はチャイムを鳴らさず入ってきたとのことです。急にリビングのドアが開いて、家族以外の声が聞こえたらびっくりしてしまいますよね。
また別の日は、友人がパート中で家に不在の際、娘さんが留守番をしていたら、その友達がランドセルのまま勝手に家に入り込んできたこともあったそうです。
友人はその友達に注意をしたのですが、その後も勝手に家に上がってくることが続き、困っているそうです。
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■勝手に家に上がってくる子どもの友達への3つの対処法
確かに娘さんの友達と考えると、厳しく注意はしにくいですよね。しかし、きちんと対処しなければ、繰り返してしまうので注意が必要です。そこで、このような事態になった場合の対処法をご紹介します。
対処法は3つあります。
(1)子どもに気を遣わずにちゃんと言う
子どもの友達だからといって、気を遣ってどう対処したらいいか悩んでしまいますが、勝手に家に上がってくるのはダメなものはダメです。ちゃんとハッキリと伝えましょう。例えば「うちはピンポンを押してお邪魔しますって言わない子は入れないんだよ」「勝手に人の家に入ってきたら泥棒だと思って、警察呼んでしまうよ、連れていかれちゃうかもよ~」など。
(2)自宅のルールに従ってもらう
「ダレソレちゃん家では大丈夫だったよ」と言われることもあると思います。しかし、その場合は「よその家は大丈夫でも、うちでは大丈夫ではない」と伝えましょう。その家にはその家のルールがあるということを教えてあげましょう。
(3)親同士連絡し合う
あまりないケースですが、幼稚園や小学校などの懇談会や授業参観日で友達の親を探して、連絡を交換するのも対処法のひとつです。そのときに、「遊ぶときには事前に親同士で約束する」「約束していない日は家では遊ばせない(外で遊ぶ)」「お互いの家を行き来して遊ぶ」など、家で遊ぶときのルールを決めましょう。
自分のためにも、勝手に家に上がってくる子どもの友達のためにも、しっかりと対処しましょう。
■放置子のケースも…
「放置子(ほうちご)」とは、親が共働きで家にいない、兄弟が多いなどで家に放置されている子どもや屋外で好き勝手に振る舞っている子どものことをいいます。放置子は近年増えているようで、その原因は、親のネグレクト(育児放棄すること)、間違った放任主義などが考えられます。
その場合は「児童相談所に相談する」「面識のない子どもは最初から家に入れない」「はっきり線引きして、きっぱり言う」といった対処をしましょう。
いずれにせよ、よその家に勝手に入ることはいけないことだと、大人が教えてあげなければなりません。勝手に家に上がってくる子どもの友達に悩んでいる方がいれば、ぜひ参考にしてみてください。
(まいどなニュース特約・長岡 杏果)