お子さん、最近「うっせぇわ!」って叫んでいませんか? 人気のあの曲にのせて…でも、気になりますよね
我が子が急に「うっせぇわ」と言い出したら、「なんでそんな言葉使いするの」と怒る保護者が大半ではないでしょうか。しかし、小中高校生のお子さんがいる保護者は、この記事をみて「ああ、あの事ね」とピンと来たかもしれません。
■少し乱暴な言い回しだからこそ子どもがハマる!?
今、子どもたちが口々に歌っている「うっせぇわ」。サビの軽快なメロディーが見事にはまったインパクトのある歌詞。「うっせぇ、うっせぇ、うっせぇわ」と一度聴くと頭から離れなくなるリズムで、TikTokなどのSNSを中心に火が付き人気となっています。Youtubeの再生回数も8000万以上。パンチのある歌声は耳に残り、病みつきになるのも理解できます。
この曲は高校生シンガーのAdo(アド)が歌っていますが、歌詞は世間や社会が一般的としているルールへの違和感に声をあげているように思えます。しかし、おそらく歌詞の意味を理解できていない、小学生や幼稚園保育園の子ども達も「うっせぇ、うっせぇ、うっせぇわ」と叫んでいます。小学生が下校時に歌っている姿を何度か目にしました。
歌詞の言葉遣いが悪いので、「聞きたくない」「歌わせたくない」と、眉唾ものの保護者がいるようですが、しかし、あくまで流行りの曲。
むしろ、歌詞に「一切合切、凡庸なあなたじゃ分からないかもね」という表現もあるので、「凡庸とは何か」意味を教えるきっかけになっていいんじゃないでしょうか。
■頭ごなしに批判してほしくないけど…
この歌詞には中高生が大人に伝えたいメッセージが入っている、自分の気持ちを代弁しているようで歌うとスッキリするのかもしれません。
保護者も頭ごなしに批判することなく、人気の曲として理解してほしいのですが、ただ、あまりに「うっせぇわ」という言葉が子どもにしみついてしまい、親や近所の人、先生に言ったりすることもあるので、その時は厳しく注意したほうがいいでしょう。
軽い気持ちで友達に「死ね」、「殺すぞ」を使う子どももいます。日ごろ使って癖付いてしまった悪い言葉は、ふとした時に出てしまうので怖いものなのです。
子どもにはあくまで歌として歌う歌詞と、普段の言葉使いは違うという点、人間関係において、人に向かっていっていい言葉と悪い言葉があるということを日頃から伝えていく必要があるのではないでしょうか。
◆くま ゆうこ デジタルハラスメント対策専門家。株式会社マモル代表取締役社長。自身の強みであるWebマーケティングのノウハウを活かし、 いじめや組織のハラスメントを未然に防ぐシステム「マモレポ」を開発する傍ら、学校コンサルティング、いじめ・ハラスメントのセミナー登壇、執筆を行う。