コロナ禍でも好況のサバゲー業界 その人気の理由をフィールド現場とサバゲー女子に聞いた
近年、サバイバルゲーム(以下「サバゲー」)の人気が高まっている。
戦闘服を身にまとったミリタリーファンがエアガンを抱えて山野をかけめぐる…世間一般が抱くサバゲーのイメージと言えばそんなところだろうが、現在では各地に気軽にサバゲーができる「サバゲーフィールド」と呼ばれる施設が設けられ、マニアックな層だけでなくレジャーやスポーツの一環としてサバゲーを楽しむ人が増加。さまざまな娯楽産業が打撃を受けたコロナ禍においても関連業界は好況を呈しているそうだ。
兵庫県のサバイバルゲームフィールド「C.Q.B GHOST」代表のBossy北川さんにお話をうかがってみた。
中将タカノリ(以下「中将」):コロナ禍以降もサバゲーが盛り上がっている理由についてお考えをお聞かせください。
北川:簡単に言ってしまえば外遊びという部類に入るからだと思われますが、このコロナ禍で増えているネットゲームユーザーの増加も大きく影響していると思います。
サバゲーと言えば一昔前まで極少数の人達が人目を忍び、山や河川敷でコソコソと勤しむ遊びでしたが、十数年程前から世界的ブームとなったFPSのネットゲームのリアル版という観点から徐々に人口が増え始めました。また芸能人やバラエティ番組等にも数多く取り上げられ、一般の方々にも広く認知されるようになったと思います。
そのためか、今の人達にとっては、昔の戦争ごっこというイメージからネットゲームのリアル版というイメージに変わりつつあるような感じがします。コロナ禍によるネットゲームの普及と目新しい外遊びという2つの要因がたまたまサバゲーにマッチしたのではないでしょうか。
中将:コロナ禍以降、客層に変化はありますか?
北川:サービス業の方々の来店が増えたと思います。サービス業と言えは基本、世間が休みの時に仕事がある方が多く土日に開催されるサバゲーには参加しにくかったようですが、皮肉にもこのコロナ禍により参加できるようになったと仰っていました。
年齢も幅広く大学生から50代の方によくご来店して頂いております。性別はやはり男性が多いですが、女性の新規参入者様も以前と比べると増えたように思います。また、当店はたまに子供用の銃を使用した『子供サバゲ』という親子イベントも開催しておりますが、最近はお母さんの参加も多くなってきています。嬉しいですね。
中将:北川さんにとって、サバゲーの魅力についてお聞かせください。
北川:サバゲーは「痛い」、「怖い」、「変」とよく言われますが全くその通りです(笑)。
ただこの「痛い」、「怖い」、「変」にサバゲーの魅力が全て詰まっているのです。そこには他人を思いやる気持ち、自分に打ち勝つ気持ち、他人を認める気持ちが含まれています。何を言っているのか解らないかもしれませんが、サバゲーを体験された後には理解できると思います。案外、紳士淑女のお遊びなんですよ。
「C.Q.B GHOST」概要
神戸店所在地:兵庫県神戸市西区神出町田井1320-5
福崎店所在地:兵庫県神崎郡福崎町福崎新267-1
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「是非、お近くのサバゲーフィールドへ足を運んでみてください。優しきサバゲーマー達が温かく迎えてくれますよ」と北川さん。
"ミリタリー好きタレント"として活動するらんまるぽむぽむタイプαさんにもお話をうかがってみた。
中将:サバゲー人気の高まりについてどう思われますか?
らんまる:私がサバゲーを始めたのは10年くらい前ですが、その頃に比べるとたしかに女性プレイヤーの方が増えているように感じます。昔はマニアックな軍装で参加するイメージがあったと思うんですが、最近はゲームキャラクター、女子高生風、ストリート風などいろんな服装の方がいて、コスプレ要素、ファッション要素が強くなっているのを感じます。単にサバゲーがしたいだけじゃなくて、入口や目的が増えているんでしょうね。
また口元は必ず覆っていますし人と密着するようなこともないので、コロナ禍でも比較的安心して集団でできる遊びだと思います。
中将:らんまるさんにとってのサバゲーの魅力についてお聞かせください。
らんまる:スリルとドキドキ感、撃った時の快感ですね(笑)。私は蒐集癖があるので、実際に存在する特殊工作員の写真を見て「この装備はあのメーカーかな?」と想像しながら装備を集めていく楽しさもあります。そしてその装備を「再現度高いね」とか褒められるとより楽しいです。
中将:サバゲーに興味がある方や最近はじめた方にメッセージをお願いします。
らんまる:ようこそ!サバゲーは沼です(笑)。
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サバゲーの好況にはそもそものファンの厚さに加え、コスプレブームやアウトドアブームの高まりなどさまざまな要素が作用しているようだ。今後、サバゲーというカルチャーがどのような進化を遂げてゆくのか楽しみにしたい。
(まいどなニュース特約・中将 タカノリ)