NBA・八村塁の「ハイライト動画」に400万円 ダンクシュートシーンが高値取引

NBA(米プロバスケットボール協会)のわずか数秒単位のハイライトシーンが、日本円にして2000万円以上のお金で売買される現象が起きている。 

 

「NBAトップショット」というブロックチェーンによる取引プラットフォームでの出来事だ。

ベースボールカードなどのトレーディングカードに関心のある人ならば、デジタル版のバスケットボールカードと捉えてもよいだろう。 

通常、ベースボールカードやスポーツカードといえば、選手の写真などが印刷された小さい紙片を指す。選手のサイン入りや入手困難な歴史的価値のあるカードは、米国ではオークションにかけられ高値で競り落とされてきた。今年1月には、50年代から60年代にかけてヤンキースで活躍した強打者ミッキー・マントルのカードが5億4000万円で落札されたことがニュースになった。 

 

昨秋にスタートした「NBAトップショット」は、NBAとDapper Labsが共同開発したもので、それぞれの選手のハイライト動画が売られている。これまでのリアルなスポーツカードと同様に、どのような動画が入っているか、開けてみるまで分からない「パッケージ」は、9ドルから販売されている。それらのハイライトシーンをユーザー間で売買するのだ。

 

ハイライト動画は購入していない人も見ることはできるし、カードと違って手で触れられるものではない。それでも、高額な値段で取引されているのは、ひとつひとつの動画にシリアルナンバーがついていて、そのシリアルナンバーによって所有権が保護され、希少性が明らかにされるからだ。 

 

これまで最高額で取引されたのは、NBAのスーパースター、レブロン・ジェームスのスラムダンク・シュートの動画で、20万8000ドル(約2270万円)で売買された。 

 

NBA2年目で存在感ある活躍をしているウィザーズの八村塁のハイライト動画も売買されている。3月15日正午時点で、筆者が確認したところでは、八村のハイライト動画のうち最も高値でやりとりされているのは2019年11月8日のキャバリアーズ戦でのダンクシュートのシーンで、3万7500ドル(約409万円)で取引された。 

 

米メディアによると「NBAトップショット」は2月末までの売り上げは2億3000万ドル(約250億円)と言われている。ただし、現在はベータ版として運用されていることもあり、値崩れのリスクを指摘する声もある。 

(まいどなニュース特約・谷口 輝世子)

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