任期満了まで半年!衆議院総選挙、いつ? 選挙プランナーにきいてみた

コロナ禍、五輪、菅政権の支持率下落と課題山積の中、衆議院の任期が半年に迫ってきた。この状況下でいつ解散するのか、各種週刊誌での選挙予想でお馴染みの選挙プランナー・松田馨氏に総選挙時期の大胆予想を聞いてみた。(聞き手・村山祥栄)

--早速ですが、解散・総選挙はいつ行われるのでしょうか?ー

まず、解散をしない場合、10月21日が任期満了、11月28日投開票というのが一番遅いパターンになりますが、これは時期的にコロナが拡大しやすい時期ということと任期満了選挙は自民党にとって有利にならないと捉えられているのでこの線は薄いとみるべきです。

今一番可能性が高いのは、9月20日の自民党総裁選絡みです。基本的に解散総選挙というのは与党・自民党にとって一番都合のいい時期に行われるのが常です。安倍政権でも2012年発足以来、2014年,2017年と野党の準備が整わない絶好のタイミングで解散総選挙を打ってきています。加えて、ワクチンの接種がある程度行き渡ってくる秋以降は特に濃厚なわけです。また、自民党総裁選の時期というのは、国民の注目が自民党に集まり、メディアジャック出来る状態になります。もし菅総理を変えるという判断が党内で働けば、例えば国民的人気の高い河野太郎さんなどを選挙の顔にして、変わった瞬間の最も人気の高い状態で選挙というのがひとつです。

--確かに昨年の菅総理誕生時もかなり解散風が吹きましたよね

あの時、菅総理は結果を出してから解散する意向とだったとも言われていますが、あの時解散していればという党内の恨み節が未だに尾を引き、このシナリオの伏線になっているとも言えます。この場合、9月22日首班指名、9月27日解散、10月24日投開票というスケジュールになります。またこの時期になると一定ワクチンも行き渡り、時期的に感染状況も落ち着いているであろうということを考えると、自民党にとって最も都合がいいでしょう。

--都議選同日という話も永田町では聞こえてきますが

もうひとつのシナリオは7月4日の東京都議選同日選挙です。都議選での公明党はこれまで自民党と歩調をあわせてきましたが、前回は自民を離れ都民ファーストと歩調を合わせた経緯を考えると、衆院選とセットで自公協力体制で臨んだ方がよいという声もあります。また、都議選はその時々の内閣支持率をもろに受け、そのあとの選挙にも大きな影響を与えることから、菅総理が続投を狙うならこのタイミングで解散し、勝ったという実績をもとに総裁続投ということはお考えになるでしょう。今の状態だと、前回ほどの風はないにせよ、小池盤石、自民逆風の中の都議選になる可能性は高いですから、その点でもこのタイミングで解散総選挙というのは十分に考えられるシナリオです。

--最後に予算成立後の四月解散という線は消えたとみていいのでしょうか

さすがにコロナ接種でバタバタの今は出来ないと思います。何より今、自民党が解散総選挙をやるメリットが見出せません。

ただ、「みんなが解散するぞと思う時にはやらず、やらないと思う時こそ解散はある」と昔から言われていますから、この半年はいつあってもおかしくないというものまた真理だと思います。

◆村山 祥栄(むらやま・しょうえい)前京都市会議員、大正大学客員教授。1978年京都市生まれ。専修大学在学中は松沢成文氏の秘書を務める。リクルートを経て京都市議に。2010年、京都党を発足。2020年2月の京都市長選で出馬も惜敗。現在は大正大学客員教授。

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