栗山千明、SNSに支えられた独立1年 Twitterがなければ孤独だった
独立から1年が経った。個人事務所の立ち上げと同時に女優の栗山千明が始めたのはTwitter(@chiakikuriyama_)だ。
自己発信が出来たり、繋がりが増えたりとSNSにはいい面もあるが、誹謗中傷や炎上など社会問題として取りざたされる負の側面もある。栗山自身も当初はSNSに対して「怖いもの」というイメージを抱いていた。
しかしTwitterを始めて1年が経過した現在は「Twitterがなければ孤独だったのではないか」と独立後の活動を精神的に支えてくれたツールとして感謝している。独立して1年、そしてSNSデビューして1年の心境を聞いた。
2020年3月末に公式Twitterを初めて開設。5歳から所属していた芸能事務所を退社し、独立することを発表したのが最初のツイートだ。InstagramかTwitterのどちらにしようか迷ったが「自撮りはちょっと苦手」ということで、文字がメインのTwitterにした。
「事務所を辞めるにあたり、情報発信場所がなくなってしまうと思ってTwitterを始めましたが、最初はやはり怖いイメージがありました。ちょっとツイートするだけでも文字を何度も読み直して添削したり、身近な人に相談したり」とビギナーらしく当初はビクビクだった。
■Twitterを開設して1年後の変化
そこから1年。怖いというSNSへのイメージは払拭されつつある。Twitterでは近況報告はもちろんのこと、ファンに質問したり、好きなアニメについて語ったり、クールビューティーなイメージとは違った親しみやすい素顔を覗かせている。
「怖さよりも、むしろリプライでお返事をいただく言葉に勇気づけられたり、元気をもらったりすることが多くなりました。女優業では時々『誰がこの作品を見てくれているんだろう?』と思うときがありますが、Twitterで一文字でも“見ています”と書いて下さると、届いたんだと嬉しくなる」。匿名のファンたちの声にしっかりと耳を傾けている。
長年にわたり身を置いた組織を飛び出し、独り立ちするのは未知なる不安がつきものだ。そんな状況下で自己発信のできるSNSは心強かった。「今までは事務所の方々もいて、沢山の方々に囲まれながらサポートを受けていました。しかしそこから独り立ちして、発信する場もなく、応援をしてくださる方々との接点も何もないとなると…。Twitterがなければ孤独だったのではないかと思います」
Twitterとの付き合い方も順調。そして独立後の女優業も順調だ。4月2日からは主演映画『種まく旅人~華蓮のかがやき~』が全国順次公開される。
「所属していた事務所に支えられていたということはわかっていたつもりでしたが、実際に独立してみると、私のためにどれだけ大変なことをしてくれていたのかと身に染みます」と古巣に感謝しつつ「独立後はお仕事が決まるまでのプロセスにも自主的に携わり、自分の意見や判断も必要とされます。慣れないことも多くて大変なこともありますが、私自身の視野も役割の幅も増えて、やりがいと楽しさを感じています」と充実した表情。
ホームページも今年1月に完成した。「Twitterも更新しつつ、焦らず自分らしく伸び伸びと着実に歩んでいきたいです」。女優・栗山千明の第二章のステップは軽やかだ。
(まいどなニュース特約・石井 隼人)