飼い猫だったのに捨てられた子猫、元気いっぱい走りまわっている姿が目にとまり、我が子に

ぽんぽこ丸くん(2歳・オス)は、憶測ではあるが、飼い猫だったが捨てられた子猫のようだった。譲渡会でひとめぼれしたMさんは、その場でぽんぽこ丸くんのトライアルをすることにした。ぽんぽこ丸くんが喜んでくれるかなと、毎日、ぽんぽこ丸くんのことを考えている。

■ノミひとつ付いていないきれいな子猫

2018年6月7日、ぽんぽこ丸くんは愛媛県動物愛護センターに収容された。迷い猫として保護されたが、誰も引き取りに来なかったので、ボランティアが引き取って病院へ連れて行き、健康診断を受けさせた。

生後1カ月くらい、体重450グラムで、特に健康上問題はなかった。

「保護した人によると、憶測ですが、ノミひとつ付いていないきれいな子猫だったので、しばらくは親猫の元で育っていたのではないかとのことでした。その後飼うことができないので、捨てられたのかもしれません」

■たぬきのようなお腹だからぽんぽこ丸

愛媛県に住むMさんは、一軒家に引っ越したので猫を飼う決心をした。ネットで検索し、保護団体の譲渡会に行ってみようということになった。ぽんぽこ丸くんは、ケージの中に1匹でいた。他の子達は兄弟姉妹でいたので目にとまった。

「ケージの中を落ち着きなく走り回って元気だなあ、よく鳴く子だなあと思いました」

Mさんは、その場で1週間のトライアルを申し込んだ。6月中旬からトライアルがスタートしたが、どんな子なのかよく確かめたいと思い、もう1週間延長した。

「ボランティアさんが連れて来てくれたのですが、うちに来た日から物怖じしないで、すぐに馴染んでいました」

お腹がパンパンに膨らんでいてたぬきみたいだったので、ぽんぽこ丸くんという名前にした。愛称はぽんちゃんだ。

■ぽんぽこ丸くん中心の毎日

性格は気性が激しく、Mさんは、いまだに手や足を噛まれたり引っ掛かれたりして生傷が絶えない。なぜかパパが大好きな子で、いつも膝の上に乗ってまったりしているという。

犬のようにおもちゃを投げたら取ってくるが、飽きたら相手にしてくれないところが猫的だ。

インスタグラムで応募した写真が選ばれて、「大人の贅沢マスク」というマスクのPRに使われたこともある。

「本当に夢の様でとても嬉しかったです。残念だったのはコロナのせいでマスクが消えて全く買えませんでした」

Mさんは、「ぽんちゃんが喜んでくれるかな?」と常に考えて行動している。出かけても、ぽんちゃんが待ってるので早く帰宅するようになった。家にいる時間も増えた。夫婦の会話はぽんちゃんのことが中心で、可愛いく撮れた写真を送り合っているそうだ。

生後半年くらいからアレルギーが出て、皮膚炎になった。かきむしってしまうので、仕方なくずっとエリザベスカラーをつけていたぽんぽこ丸くん。何度も病院に通って色々治療していた時はとても可哀想で辛かったという。今与えているごはんが合うようで、かきむしりが激減して、今ではエリザベスカラーから解放され、のびのび暮らしているという。

(まいどなニュース特約・渡辺 陽)

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