中国コスメがブームだけど「安全性」と「本物かどうか」を確認する方法ってあるの?

今、コスメ界でブームだと注目される中国コスメ。確かに中国コスメには日本のコスメブランドでは見られないような斬新なデザインが多く、SNSでたびたび話題に! また使用感も以前と比べて格段に良くなっており、かく言う筆者も中国コスメを愛用している1人だ。 

中国コスメの取り扱いショップも増えており、量販店のほか日本の正規代理店のネット通販もあれば、Amazonや楽天、Qoo10などECモール内のショップなど様々な場所で購入することができるようになった。そして、価格も様々だ。

安くなっているとつい手が伸びてしまうが、安すぎると安全性や偽造品の心配が出てくるだろう。一体、どうやって見分けたら良いのだろうか。

■見分ける方法はあるのか? 厚生労働省に聞いてみた

日本で海外製の化粧品を買う際、消費者にとって最もリスクが低いのは、正規の輸入品、つまり、許可を得た業者が法令に定められた手順で輸入・販売しているものだろう。日本で海外製の化粧品を正規に流通させるには、化粧品に含むことができる成分と量を定めた「化粧品基準」に適合していることが求められる。偽造品の心配がなく、日本の化粧品基準をクリアしているというのは消費者が求める安心そのものではないだろうか。

しかし、中国コスメを買えるところはネットを含めると数多く存在し、どの店のどの商品が然るべき手続きで輸入されたものなのかわかりづらい……。法律に詳しくなくても一発で見分ける方法はないのだろうか? そこで医薬品や化粧品などの輸入を監督する厚生労働省の監視指導麻薬対策課・輸入監視係で話を聞いてみた。

結論から言うと「一目で見分ける方法はなかなかない」のだそうだ。とは言うものの、 

「少なくとも、法令に則って正しく輸入されているもので届出されているものには法令上、このように表示してくださいというものが定められている」

 言い換えると「法令で定められた表示がないものは、正しく輸入されたものではない可能性がある」のだという。

■「法で定められた表示」とは?

表示というのは、「法定ラベル」「法定シール」などと呼ばれている表示のことで、日本語で販売名、成分表示、製造販売元の名称や住所等が印字されている。

製造販売と聞くと「実際に化粧品を作っている会社? なぜ日本の会社の名前?」と思ってしまうが、ここで言う「製造販売元」は都道府県知事により許可を得た「輸入元」のことだ。製造販売元は、消費者へ情報提供を行い、万が一商品に問題が発生した場合に回収等の責任を負う。実際に過去には、海外製化粧品の成分表の表示漏れから、製造販売元が商品の回収を行なったケースもある。

■個人輸入の場合は確かな場所で購入を

一方、個人輸入は、日本に輸入された正規品よりも安く買えることが多いが、成分が日本の化粧品基準に適合しているか個人で確認することは難しく、何かトラブルが起きた際は自己責任となる可能性も。購入費を抑えられるメリットもあるが、リスクを理解した上で利用したい。

個人輸入での購入の際はブランドの公式サイトなど確かなショップを利用しよう。中国では、すでに人気コスメブランドの偽造品が散見されるためだ。偽造品には、メーカー側も対策を講じていて、例えば中国版のパッケージに割り振られたシリアルコードを検索することで真贋が確認できるシステムを導入しているブランドもある。

個人輸入する場合は、このように消費者へ積極的に情報提供しているブランドを選びたいものだ。

なお化粧品の個人輸入は自分で使用する場合に限り認められている。個人輸入した化粧品の第三者への販売は、フリマアプリやオークションサイトも含めて違法なので、その点は消費者としても注意しておきたい。

(まいどなニュース特約・沢井 メグ)

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