【独自】“紀州のドン・ファン”元妻の飼い猫、逮捕後放置されていた 須藤容疑者は友人に「動物保護の仕事を」と将来の目標も
和歌山県田辺市の資産家で「紀州のドン・ファン」と称された酒類販売会社元社長、野崎幸助さん(当時77)に2018年5月、多量の覚醒剤を摂取させて殺害したとして、和歌山県警に殺人と覚醒剤取締法違反の疑いで逮捕された元妻の須藤早貴容疑者(25)に飼われていた猫が、逮捕後も都内の部屋に放置され、同容疑者の友人に保護されていたことが3日までに分かった。
元神奈川県警刑事で犯罪ジャーナリストの小川泰平氏は当サイトの取材に対し、友人の証言として同容疑者が「動物保護の仕事をしてペットの殺処分をなくしたい」という将来の目標を語っていたことを明かした。
小川氏は「須藤容疑者の友人から猫の画像を入手しました。その友人によると、この猫はメスの保護猫で、5歳ぐらいだと容疑者から聞いており、名前は『ダリア』ちゃんとのことです」と明かし、「警察は須藤容疑者を逮捕後、この猫をマンション内に放置したまま帰ってしまったようです。その後、警察から『ダリア』ちゃんに関してはどこにも連絡がないことから、友人、知人らが連絡を取り合い無事保護しています」と説明した。
「東京・品川区内のタワーマンションにある須藤容疑者の部屋にはペットキャリーバッグがあったが、ダリアちゃんは放置されたままだったようです」。そう説明した小川氏は「保護された猫は毛並みもよく、ペットサロンできれいにトリミングされていたようです。中学時代からの友人(同級生)を取材したのですが、その友人女性によると、須藤容疑者は『将来、動物保護活動の仕事をしたい。(ペットの)殺処分をなくしたい』と話していたそうです」と明かした。
さらに、猫と須藤容疑者の生活について、小川氏は「半年に1度ほどのペースで都内の自宅を捜索されており、その度に引っ越していたようですが、猫はペット用のキャリーバッグに入れて移動していたようです」と補足した。
逮捕された容疑者が飼っていたペットだが、引き取り手がない場合、一般的にはどうなるのだろうか。
小川氏は「通常は本人の承諾を得て、家族、知人等に引き渡します。すぐに連絡が取れない場合は、逮捕した容疑者と共に警察署に連れて行きます。生き物ですから放置することはできません。その後、家族、友人等に連絡が取れない場合は、(勾留期間の)20日間くらいは警察が預かります」と解説した。
さらに、同氏は「警察署には、迷い犬や迷い猫の取り扱いも多いので、ペットフードもあり、ケージ(檻)もあります。ペットフードも普段から使っているものがあれば預かることもあります。ワンちゃんの場合は署員が、駐車場や警察署の周辺を散歩させ排泄のお手伝いもします。
私も刑事課時代は担当した容疑者のワンちゃんを何度も散歩させたことがあります。そして、勾留満期で釈放になればペットと共に帰宅できるのですが、起訴されるまでにペットを引き取りにくる者が見つからなければ、残念ながら保健所に引き渡すことになります」と付け加えた。
小川氏は「和歌山県警は『ダリア』ちゃんを、その後保護するつもりだったかもしれないが、和歌山と東京では距離もあり、どのようにするつもりだったのか?…とペットの扱いに疑問が残ります」と自身の経験も踏まえて問題提起した。