勤務先の医院で「オタ活」経験が役に立った! ワクチン接種予約会場から密の発生を防いだ
先日、全国の自治体で始まった高齢者を対象にした新型コロナウイルスワクチン接種の予約。
コールセンターの混雑、インターネット予約サイトの繁雑さから、対面の窓口を設けた医院では高齢者が押し寄せてしまい大きな問題となった。そんな中、SNS上では"オタ活"の経験から勤務先の医院に列や密の発生から防ぐことに成功したという投稿が大きな注目を浴びている。
「うちの医院でもコロナワクチン予約が始まったー絶対に整理券を配るべき!長時間並ぶのめっちゃキツいし65歳以上にさせるこっちゃない!と熱弁して、採用された甲斐あって朝6時から集まってたご老人たちを並ばせることなく捌けた~ 整理券の有用性を教えてくれてありがとうオタクイベント物販」。この投稿の主は医院スタッフの由さん(@chiyuri1022)。
由さんは自身がオタ活で数々の列に並んだ経験から、医院を訪れた新型コロナウイルスワクチン接種を希望する高齢者たちに整理券を発行。見事、200人以上の高齢者を列に並ばせることなくさばくことに成功したのだという。由さんの投稿に対し、SNSユーザーたちからは
「かかりつけ医での予約に屋外で二時間並び、途中で具合が悪くなる方もいたそうです。これから朝でも気温が高くなるし、とても良い提案をされたと思います。これからまた大変だと思いますが、お体を大事になさって下さい。」
「オタクイベントから学び、実践した主さん偉い。うちの近所の病院に教えてあげてほしい」
「グッジョブ 趣味の経験って仕事に役立つことありますよね!!(特に会場さばき)」
「ワクチン接種を行う病院は、イベントが軒並み中止になってが空いてるヲタイベスタッフを臨時職員として雇うべし(笑)」
など数々のコメントが寄せられている。
由さんにお話をうかがってみた。
中将タカノリ(以下「中将」):コロナワクチン接種予約に整理券の必要性を感じたきっかけをお聞かせください。
由:雨の日の秋葉原のコラボカフェ、日差しがキツいアニメイベントの物販などなど、何度か列に並んできました。「買えなかったらどうしよう」「途中で具合が悪くなったらどうしよう」などと心配しながら列に並ぶのは運動するより辛く、終わったあとに1日ぐったりすることもしばしばでした。整理券のあるイベントだとこうはならないのですが…。
20代でこれだったので、「65歳以上に15分でもあれをさせてはいけない!」という危機感を身をもって感じられたと思います。
中将:予約開始日当日の医院のご様子をお聞かせください。
由:9時開始のところ、まさかの6時過ぎから10人ほどの列ができ始めて院長が恐れ慄いていました。あとで聞いたところによると、ラジオ体操の帰りの方々が集まり、そのあと列を見かけた近所の方が更に加わっていったそうです。
整理券を配って列を解散させたところ、その後は列ができなかったというのが面白かったです。列があると並んでしまう心理は、ラーメン屋もワクチンも同じですね。
中将:行列は工夫一つで防げることなんですね…。ご投稿に対し数々のコメントが寄せられましたが、反響へのご感想をお聞かせください。
由:みなさんのコロナワクチンへの興味の強さを感じると共に、想像以上にオタクイベントへの理解があることがわかって嬉しかったです!
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コロナ関連では今後もさまざまな局面で列の発生が予想できる。由さんのノウハウが多くの人々に知られ、余計な感染が少しでも減らせるよう願いたい。
(まいどなニュース特約・中将 タカノリ)