見守っていた野良猫が2度目の出産…「このままでは冬を越せない」親子で捕獲して我が子に

こまめちゃん(1歳半・オス)は、野良猫のミケちゃんが産んだ子だった。 熊本県に住む栗原さんは、なんとかミケちゃんを捕獲して不妊手術をしなければならないと思っていた。そのまま放置すると何度も出産してどんどん猫が増えてしまうからだった。

■二度目の妊娠

熊本県に住む栗原さんの家の近所には野良猫のたまり場があり、猫好きな人が餌をあげていた。後に栗原さんが飼うことになったミケちゃんもそこにいた。生後半年ぐらいだったという。

栗原さんが気づくとミケちゃんのお腹が大きくなっていて、妊娠したようだった。 ただどこで産んだのか分からず、子猫の姿も見当たらなかった。誰かに見つかって処分されてしまったのかもしれない。栗原さんはミケちゃんの不妊手術をしようと思ったが、まったく人に慣れていないのでなかなか捕獲できなかった。栗原さんも夫も仕事が忙しく、そうこうしているうちに、2019年10月、ミケちゃんは2度目の妊娠をした。栗原さんは子猫が産まれるまで見守った。

ミケちゃんは、近所の農機具を入れる小屋の2階で出産した。 子猫は生後1カ月半ぐらい、全部で3匹いた。

■「ここより幸せな場所があるよ」と言葉をかけながら

栗原さんは、可愛いさかりのうちに早く里親さんを見つけてあげないと、寒い冬を越せないと思い、譲渡サイトやInstagramで里親を募集した。1匹はすぐに熊本の大家族が引き取ってくれることになった。その人が希望した子猫はなかなか捕まえることができず、捕獲できた子でいいと言われたので、最初に捕獲した子猫を譲渡した。熊本限定にしたのでなかなか希望者が現れず、もう1匹は鹿児島県に住む栗原さんの妹が引き取ってくれることになった。

「里親さんにあげる約束した以上かわいそうでも引き離し、『ここより幸せな場所があるよ』とか色々な言葉をかけながら必死で捕獲しました。子猫も必死で抵抗するので、私は手から流血しました。妹のところに行った子が元気で大変でした。貰っていただいて本当に良かったと思います。もしそうしていなかったら…と思うとヒヤッとします」

■親子で我が子に

残る一匹の子猫はこまめちゃんと名付けて栗原さんが飼うことにした。 ミケちゃんからこまめちゃんを引き離せないと思い、ミケちゃんも家猫にしたという。

親子共に猫風邪をひいていてくしゃみが止まらず鼻の穴は真っ黒。しばらく8匹の先住猫たちとは隔離して治療した。

子猫の名前はインスタで募集したのだが、小豆を間違ってこまめと呼んでしまい 、今にいたる。

ミケちゃんは、こまめちゃんの見守り役。今でも監視しているという。

こまめちゃんを迎えて栗原さんは可愛い写真を撮るのが楽しくなった。生きる励みになるほどだった。栗原さんのインスタはミケちゃんとこまめちゃんの写真でいっぱいだ。

(まいどなニュース特約・渡辺 陽)

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