地域住民のよりどころ「神社の亀さん」返して! 神主「こっそりでいい、大ごとにはしたくない」
「亀さんを探しています」というお知らせが、5月23日、東京都葛飾区にある亀有香取神社の公式ホームページやツイッターに掲載されました。池にいた亀ではなく、石でできた亀の石像です。
境内には狛亀合わせて計10体の亀の石像があります。数年前に石材屋さんが奉納し、しまっておくのももったいないということで境内の各所に置いていたそうです。宗教上の意味合いはないのですが、亀有という地名上、地域や神社にとって大切な存在だと認識し、それぞれ名前をつけて可愛がっていたといいます。ところが、「ノブナガ」が5日ほど前、「ミツヒデ」が半月ほど前に無くなってしまいました。
普段、ノブナガは賽銭箱の上に、ミツヒデは手水舎の水盆の中に置いてあったそうです。
神社のお知らせには、「神主の数少ない友達なので、出来たら返してあげてください」と書いてありますが、亀の石像は、職員だけでなく地域住民のよりどころになっているそうです。
「お参りのたびになでたり、お金を頭においていっていただいたり、とても大切にしていただいています」と神主の山田さんは言います。
大切なノブナガとミツヒデですが、山田さんは宮司と話し合い、「大ごとにしない、警察にも届け出ない」と決めました。お知らせやツイッターにも「出来たら返してあげてください。こっそりで大丈夫です」と書いています。
(まいどなニュース特約・渡辺 陽)