ワクチン接種進む米国、休日テーマパークに行ってみたら人気アトラクションは4時間待ち

 新型コロナウイルスの影響で昨年3月から閉鎖されていた米カリフォルニア州のディズニーランド・リゾートやユニバーサル・スタジオ・ハリウッドなど、南カリフォルニアのアニューズメントパークが4月末から再開されています。

 ただし、完全に元通りの営業に戻ったわけではなく、入場者集を大幅に制限し、チケットは完全予約制。またマスク着用の義務化やソーシャルディスタンスの徹底、他州から訪れるゲストはワクチン接種済みである必要がある…など、感染防止対策はもちろん継続しています。

 ワクチン接種を無事終えたので、パンデミック以来初めてユニバーサル・スタジオ・ハリウッドへ遊びに行ってきました。休日出かけられる場所が限られるロサンゼルス住民にとって、アミューズメントパークは今人気のスポットであり、チケットが完売する週末もマレではありません。

 「完売」といっても入場者数を通常の50%に制限しているので「意外と空いているのでは」と期待していたら…。想像を超えるほどごった返しでした!パンデミック前は年間パスを所持し、何度もパークを訪れたことがありますが、こんなに混雑していたのは正直初めてです。

 象徴的だったのは、写真をご覧になると分かるように写真撮影でのミニオンとの距離。パートナーと顔を見合わせ、思わず苦笑いしてしまいました。最も驚いたのがアトラクションの待ち時間です。パンデミック以前はほぼ待ち時間なしで乗れるか、待っても5~15分程度でした。しかしパンデミック後はというと…。

 看板アトラクションである「スタジオツアー」は160分待ち(所要時間は1時間なので、3時間半はおトイレに行けれない!?︎)。最も長かった「ジュラシック・ワールド」は、なんと4時間待ちだったのです!目を疑うような待ち時間を見て一瞬、公式アプリが壊れてしまったのかと思ってしまいました。

 この大混雑の理由として考えられるのは、

<複数のアトラクションがお休み>

 大人数を収容できる「ウォーターワールド」や複数のアトラクション休止だったため、行き場がないゲストが限られたアトラクションに並ぶことに。

<人員の削減>

 コロナ禍のため一時解雇された従業員のうち一部しか職場復帰していない、または感染を恐れて戻ってきてくれない。その背景には9月まで延期された失業保険の増強支援が理由だという考えもあるよう。

 アトラクションだけでなく、レストランやカフェでも待ち時間は続きます。「ザ・シンプソンズ・ライド」付近のレストランで食事をしましたが、受付係と料理をトレーにのせてくれる人がそれぞれ1人しかおらず、ファーストフードのようなカジュアルなお店でも30分ほど待ちました。パンデミック前は、パーク内のレストランで注文するのに並ぶことは少なく、流れ作業のようにスイスイと進んでいましたが…。

 最終的に、パークにいた6~7時間の間に乗れたのは待ち時間を短縮できる「バーチャルライン」というシステムを利用した「ペット:オフ・ザ・リーシュ!」とアプリで空いている時間(それでも45分)を狙って並んだ「怪盗グル-のミニオン・メイヘム」だけでした。トホホ。とても残念です。

 カリフォルニア州では6月15日より全面的に経済が再開します。ユニバーサル・スタジオ・ハリウッドの広報担当者によると「この夏の完全再開へ向けて2000人を新規雇用する予定」だそうです。次回訪れる際には「元通り」のパークが楽しめることを願っています。

(まいどなニュース特約・今井 悠乃)

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