打倒ハマグリ!?吉本所属歌う歯医者が熱唱 桑名産ノリPRソング「ノリノリだぜー!」がノリノリで耳に残るんだぜ

三重県桑名市の「桑名はらだ歯科クリニック」院長で歯科医の原田聡さん(44)が、自ら作詞・作曲した桑名産ノリのPRソング「ノリノリだぜー!」を自身のYouTubeチャンネル「歌う歯医者の原田聡」で公開。地方バラエティー番組ノリの動画とともに、独特の風味がクセになると話題になっている。

原田さんは、診療のかたわら名古屋よしもとにも所属。歯科講座などの講演を行う院長でありながら、ギターを手に「歌う歯医者」として営業やお笑いライブにも出演。名古屋よしもとでも文化人枠ではなく、なぜか「芸人」として分類されている異能の歯科医だ。

2016年、桑名市に歯科医院を開業。患者として来院していた同市伊曽島漁協のノリ漁師、伊藤宏幸さん(42)とノリの話題に話が弾んだ。桑名の名産と言えば焼ハマグリが有名だが、超高級品種のアサクサノリやクロノリの産地であることは知られていない。

原田さんによると、桑名のノリは「めちゃくちゃおいしい。口の中で溶ける最高な感じ。しかも黒い。密になっている感じ。他のノリと透かして比べてみてもわかります」。伊藤さんから桑名のノリを取り巻く現状や漁師の後継者問題を聞き「桑名のノリをPRできたらいいじゃない」とノリノリで決定。歯科医と漁師の異色ユニット「海苔クワナーズ」として、桑名のノリを紹介する動画「桑名の海苔シリーズ」を配信し始めた。

海苔漁場や実際の漁、海苔の製造過程がわかるリポート動画を紹介。ノリつながりで名古屋CBCラジオの朝の顔・つボイノリオさんに桑名産海苔を渡しに行くなど、バラエティー色も強い。「ノリは桑名というイメージを浸透させたい。打倒!ハマグリ…打倒というと怒られるので、共存レベルで」。原田さんらの地道なPRが認められ、伊曽島漁協認定の海苔大使に任命。「ノリノリだぜー!」も同漁協公認のイメージソングとなった。

吉本興業所属とあってか、ただの歯科医とは思えないほど歌とトークがうまい。シンガー・ソングライターを目指していたという原田さんは「長渕剛になるはずだった。中学生の頃からデモテープを事務所に送っていた」と振り返る。

2001年に歯科医になってもラブソングを歌っていたが一向に芽が出ず、方向転換し「食べたら磨こう」という自作啓発ソングを作曲。待合室で流していたところ、患者の小学生に大ウケ。小学校の朝礼で歌う機会を与えられ、テレビ番組などにも多く出演するようになったという。

「海苔の大きさ一枚タテ21 ヨコ19センチ」「鈴木雅之のじいちゃん海苔漁師」など、ノリの豆知識をふんだんに織り込んだ「ノリノリだぜー!」と、現在第14話までなった動画「桑名の海苔シリーズ」も、徐々に浸透。桑名産ノリの良さを全世界にPRしたいと思い始めた活動は、地元のマクドナルドで「ノリの人でしょ?」と声をかけられるほどにまでなった。

動画編集もひとりでこなす原田さんは「三重県の観光大使になりたいし、東京の物産展とかでPRで歌いたい。ラッツ&スター時代からのファンの鈴木雅之さんが大森海苔親善大使。コラボするのが夢」と、まさに“夢で逢えたら”な野望を燃やす。

歯医者のアーティストといえば、NHK紅白歌合戦にも出場した4人組の「GReeeeN(グリーン)」が有名。「向こうがすごすぎる」と謙そんするが、原田さんは顔出し。GReeeeNも、さすがにノリの歌は歌わないだろう。桑名にちなんで「苦しくない」「笑える」「泣かせない」の治療を信条にする「桑名はらだ歯科クリニック」。歯科医としての腕とともに、「笑える」の部分を日々磨いている。

(まいどなニュース/デイリースポーツ・杉田 康人)

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