「少女たちの夢を叶えたい」宝塚OG・仙堂花歩さん率いる「すみれ少女歌劇団」オーディションを開催
元宝塚歌劇団の星組娘役スターで吉本興業のタレントに転身した仙堂花歩(せんどう・かほ)さんが主宰する「すみれ少女歌劇団」では第1期生オーディションをこの7月24、25日に開催する。応募は7月20日まで。全国展開も視野に入れており、仙堂さんは「歌も踊りも未経験でも大丈夫。やる気のある少女なら資格あり」と話す。
■2014年、前身の「堺少女歌劇団」が誕生
「すみれ少女歌劇団」率いる仙堂花歩さんといえば、タカラヅカの元星組娘役で知られる。宝塚音楽学校を首席で卒業し、優秀者に贈られる小林一三賞・花柳緑寿賞受賞。1998年、宝塚歌劇団に入団し、花組、星組で活躍した。
実母も元花組で、母娘2代にわたるヅカガール。2005年8月に惜しまれながら退団、その後にファンを驚かせたのが「よしもと新喜劇 金の卵オーディション」に合格し、吉本興業入りしたことだ。
宝塚から吉本興業への転身は意外に思うが、下地はあったのかもしれない。宝塚時代の2004年3月、仙堂さんは『1914/愛』で「オルガ・シュタインホフ」役を演じた。オペラ歌手志望だが、変な声の娘を演じ、歌で笑いをとるという役柄に「自分にない要素に挑戦したいと思うようになった」そうだ。勝手な想像だが、それが吉本興業入りにつながったのかもしれない。
吉本新喜劇に入った直後、立ち方がピーンと背筋を伸ばしていかにも宝塚的だったことを指摘され「自分では普通の立ち方だと思っていたら不自然といわれた」と笑いながら語ってくれた。
何とか吉本の”芸人”として歩み始めた仙堂さんに、ひとつの転機が訪れたのは2014年9月、堺市と吉本興業がコラボした「堺少女歌劇団」が誕生し、歌劇団のクリエーティブプロデューサーに就任することに。それによって、宝塚時代のキャリアを思いっきりいかせることになった。そして、この「堺少女歌劇団」が後に誕生する「すみれ少女歌劇団」につながっていく。
堺少女歌劇団が誕生して、2021年で丸7年。順調にスタートを切ったものの、新型コロナで公演が中止になるなど、多大な影響を受けていた。しかし、仙堂さんはコロナ禍にあっても負けない。それどころか、他の地域へ拡大していきたいと考えていたのだ。
■堺だけでなく、池田、芦屋と活動の場を広げる「すみれ少女歌劇団」
2021年からは堺少女歌劇団を母体とし、新たに「すみれ少女歌劇団」を立ち上げ、堺以外に、池田、芦屋での展開も試みることになった。そして、将来の夢は「全国展開すること」と言う。
同歌劇団のモットーは「夢は叶えてこそ夢」というもの。仙堂さんは「自分の意見をしっかり持ち、自己表現ができ、そして、ホスピタリティを持った『世の中のお役に立てる人』となるべく感受性豊かで心身ともに健康かつ健全な人の育成に尽力したい」と、力強く語ってくれた。
同歌劇団では、趣味の範囲から芸能活動を目指す人まで幅広く対応している。
魅力は①バレエ、ダンス、歌、演技と一箇所で複数のレッスンが受けられること。②芸能活動を目指す人には、オーディション対策レッスンやブッキングもしてくれる。③地域密着型の活動を目指すすみれ少女歌劇団は、街の活性化活動にも積極的に参加するという。
実は仙堂さん自身、中学1年の長女を筆頭に1歳の男の子まで、4人の子どもを持つママ。子育てと仕事を両立させている。
「歌劇団の運営は夢があり、やりがいがあります。わが子も私を応援してくれているので、がんばることができます」
そのスリムな体に秘めたパワーやバイタリティには驚かされるばかりだ。
すみれ少女歌劇団が誕生して初めての第1回目のオーディションがこの7月24日、25日の両日、開催される。母体である堺少女歌劇団をはじめ池田少女歌劇団、芦屋少女歌劇団の同時オーディションともなる。オーディション申込は7月20日まで、対象は小学1年生から高校3年生までの少女たち。芸能活動を目指す人から趣味でやってみたい人まで幅広いのが、今回のオーディションの特色でもある。
審査員には仙堂さんの他、中島岳さん(音楽監督)、夢乃花舞さん(元宝塚歌劇団)、齋藤健太さん(株式会社サイバーエージェントABEMAエグゼクティブプロデューサー)、ゲスト審査員には吉本興業の月亭八光さんを迎える。
仙堂さんは「まったくダンスなどの経験がなくても大丈夫。やってみたい、体験してみたいという人もぜひ、参加してほしい」と呼び掛けている。詳細は、すみれ少女歌劇団のホームページまで。
小学1年生から高校3年生までの少女のみなさん、エントリーしてはいかがですか?
(まいどなニュース特約・八木 純子)