「眼鏡をかけると目が小さく見える」 そんなお悩みを解決するフレームの選び方を教えます
近視の人で 「目が小さく見えるから眼鏡はかけたくない」と悩んでいる人は多いのではないだろうか。眼鏡をかけると、どこか自分の顔じゃないみたいに感じておしゃれも楽しめないという人も。
近視用の眼鏡レンズは、構造上の理由で必然的に目が小さく見えてしまう。しかし「目元がくっきりしているように見えるフレームの選び方がありますよ」と呼びかける女性がいる。大阪市北区のメガネ専門店「ARBOR」の店長、竹村花子さんだ。
「眼鏡はかけると顔のパーツになります。そのためポイントを押さえてフレームを選べば、眼鏡はガッカリするためのものではなく『おしゃれになるためのアイテム』になります」
ポイントは2つある。
1つ目はサイズ感だ。
度なしの眼鏡をかけた場合と、度ありの眼鏡をかけた場合、度ありの方が目が小さく見える。さらに、目の位置や顔のサイズに対してレンズが大きいため、レンズを通して顔の輪郭の段差が生じる。
竹村さんによると「顔を小さく見せたいから大きめの眼鏡を選ぶ」というのは実は逆効果だそう。大きいフレームだからこそ目が小さく見えるし、顔の輪郭の段差が生じるからだ。
「顔に対して大きすぎないフレームや、目を縁取るような小さめのレンズサイズのフレームを選ぶと、目元がまとまってみえます。顔全体のバランスが良くなるんです」
ちなみに「小顔だから子ども用を選ぼう」というユーザーも多いが、「これもお勧めしません」と竹村さんは言う。
「子ども用フレームは、耳にかける“つる”が短く、鼻の高さも子ども仕様になっています。目元のサイズ感はぴったりでも、全体的なサイズやデザインの雰囲気が合わないと思います」
そして2つ目のポイントは、フチのデザインだ。
竹村さんによると、「目が小さく見えるぶん、フチはしっかりしたものがちょうど良くなります」とのこと。
「目を大きく見せたいときにアイメイクをしっかりするように、眼鏡のフレームもしっかりしたものにする。すると目元の印象がぼやけません」
眼鏡は、すでにおしゃれアイテムとして十分に活用している人もいる一方で、「眼鏡が似合わないので、あまりかけたくない」という人も少なくないだろう。しかし竹村さんは、「自分にぴったりの眼鏡に出合えれば、そんな思いは払拭できるはず」と話す。
「例えば、いつもコンタクトをつけている人が、たまに眼鏡をかけるとします。すると周囲から『今日は目の調子が悪いの?』と聞かれる。これは、自信のない眼鏡を嫌々かけているように見えるからです。自分にぴったりの眼鏡をかけていくと『今日はおしゃれだね』と言ってもらえる。そんな眼鏡に出合うことが大切です」
そのため竹村さんは、客が来たらまず話を聞く。どんなシチュエーションでかけるのか、どんな眼鏡の悩みがあるのか、どんなイメージの眼鏡が欲しいのか…。たくさんの眼鏡から客自身が選ぶのではなく、ぴったりだと思われる眼鏡を竹村さんの方から提案していくスタイル。道理で店内には眼鏡がたくさん陳列されて“いない”わけだ。
「一般的な眼鏡店では、まずお客様が気に入ったデザインの眼鏡を手に取り、試着をする。この時点で眼鏡に度は入っていないため、実際に度入りのレンズをつけると『思ったのと違う』となってしまう。だから私たちは、お話の中で最適な眼鏡を見つけられるようにしているんです」
同店には、顔のサイズや度数、デザインなど、さまざまなシチュエーションや悩みに対応したフレームが多くそろっている。眼鏡の名産地である福井県鯖江市のブランドや、ヨーロッパからの輸入ブランドなど、強度近視でも存分に楽しめる眼鏡も。興味のある人は足を運んでみてはいかが。
■眼鏡店「ARBOR」
大阪市北区天神橋3-10-4-1F
2021年7月現在、完全予約制にて営業。相談のみでも可。
予約は電話/問い合わせフォームより受付。お出かけ前にご予約を。
(まいどなニュース特約・桑田 萌)