ゴミ活、食材の寄付、事業者支援…地元に貢献する、沖縄の人気YouTuberとは? 初のサバイバル本も

「無人島サバイバル」や「釣り」などをテーマに、2011年から沖縄で活動するチャンネル登録者数 110万人超のYouTuber「ハイサイ探偵団」。初めて監修した書籍『わくわくサバイバル図鑑』(定価1320円)が7月30日に出版社「KADOKAWA」(本社:東京都千代田区)より発売される。登場人物はハイサイ探偵団のメンバー16人。離島や無人島でたくさんの冒険をしてきたハイサイ探偵団ならではの知識やテクニックが満載だ。

リーダーのひっちゃんは「これまでの活動をもとにしたサバイバルの本です。ハイサイ探偵団の企画・編集担当のゆっしーが中心となり、メンバーをいかに動物に似せるのか、どのような内容にするのか、何度もミーティングを重ねながら進めていきました。子どもから大人まで楽しめるサバイバル・野外生活の知識やテクニックが詰まった一冊になっています。ぜひ読んでもらいたいです」と話している。

■野外生活のテクニックなどが詰まった1冊! 夏休みの自由研究のヒントに

書籍はイラストとストーリー形式の誌面で、ハイサイ探偵団のメンバーと一緒に「火起こし」「シェルター作り」「水の確保」「食料の調達」など、33の「サバイバルミッション」に挑みながら、サバイバルに必要な知識やテクニックを楽しく理解できるようになっている。 

また、「なぜ海水は飲んだらダメなの?」「どうして火はつくの?」「食べ物がくさるってどういうこと?」といった大人もすぐには答えられないような子どもたちの疑問も分かりやすく解説。理科の教材や夏休みの自由研究のヒントにも役立つという。このほか、ハイサイ探偵団の過去の実話エピソードを収録した4コママンガも掲載されている。

■YouTubeチャンネル登録者数110万人超の「ハイサイ探偵団」 釣りやサバイバルなどをテーマに動画配信

今回サバイバル本を監修したハイサイ探偵団は、メンバー全員が沖縄出身。うるま市で生まれ育ったひっちゃんを中心に子どものころからの遊び仲間たちと結成したという。メンバーは30代前後の男性ばかり。YouTubeに専念する人もいれば兼業している人も。所属しているのは16人のほか動画を編集する担当者もおり、自称「日本一メンバー数が多いYouTuber」だとか。 釣りやサバイバル、料理、スポーツなどをテーマ別に動画を配信し、飾らない姿が20代から50代までと幅広く支持されている。

また、2020年4月YouTube事務所大手の「UUUM」 から脱退後は自分たちでマネジメント業務をはじめ、最近では子ども食堂への食品提供、コロナで影響を受けた事業者への支援など社会貢献活動に取り組み、“社会派YouTuber”としても活躍している。そこで社会貢献活動を始めたきっかけや現在の取り組みなどについて、ハイサイ探偵団に聞いてみた。

■2017年、沖縄の漁港などで釣り客のごみ放置問題・・・清掃活動を始める

--社会貢献活動を始められたきっかけをお聞かせください。

「2017年のことです。沖縄で釣りをする方が増えた影響もあり、漁港に放置されたごみが問題となっていました。その影響によりほとんどの漁港が釣り禁止となってしまって・・・この現状を伝えるため、当時地元のラジオでレギュラー番組を持っていた際に、リスナーさんに呼び掛けて沖縄の海岸・漁港などで清掃活動を始めたのが活動の始まりです。100人ほどのリスナーさんと一緒に1日かけてごみを片付けました。その清掃活動は翌年も続き、今も継続しています」

--昨年はコロナ禍においても社会貢献活動を行ったとか。

「はい。新型コロナウイルスが流行する中、いろいろな情報が飛び交い、私たちも何が正しいのかわからない状況が続いていました。流行当初はトイレットペーパーやマスクが手に入らなくなり、身の回りの生活は一変。ハイサイ探偵団でも何かできないか模索し、そんな中、手に入らなくなったマスクを布を使って手作りする案が出たのです。

最初はメンバーや家族と協力してマスクを作っていましたが、マスクが足りず。YouTubeの視聴者さんにもご協力を呼び掛け、約1万枚のマスクを集めることができまして。マスクを作っていただいた視聴者さん全員にステッカーをお礼としてお送りし、集まったマスクは地元の福祉施設などに寄付しました。

また、地元うるま市からコロナの影響で経営が厳しくなった事業者さんの応援をしてほしいとご相談があり、ご協力を得ながらいくつかの事業者さんを動画でご紹介する企画も立ち上げました」

■コロナ禍・・・マスクを福祉施設に寄付、事業者動画で紹介 こども食堂に豚肉100万円分を寄付も

--昨年12月ごろには、沖縄こどもの国の動物園応援プロジェクトに協力されたそうですが、具体的な内容は?

「コロナ禍において、沖縄こどもの国は入園者減少による餌不足で、クラウドファンディングを行なっていました。たびたび新聞やテレビでその件を目にしていたので、餌を寄付させてくださいとこちらからお願いし、撮影が実現。 動物園の動物たちはどんな餌を食べるのか、実際に山でその餌を集めることができるのか、私たちが疑問に思ったことを撮影し、沖縄の企業さまにもご協力をお願いしました。最終的に軽トラの荷台1杯分の餌を寄付。動画ではクラウドファンディングの宣伝も行い、目標金額を達成することができたんです!」

--沖縄のこども食堂にも食材を寄付されたと聞きました。

「こども食堂への寄付は、今年2月ごろです。やはり、コロナの影響で大量の豚肉が余っていることを知りました。そこで、こども食堂へ寄付することになりまして。100万円分の豚肉を業者さんから買い取り、メンバー総出で沖縄県内のこども食堂へ豚肉を配布。とても喜んでもらえてうれしかったです」

--活動が幅広いですね。

 「私たちが生まれ育った沖縄に恩返しする思いで、動画の広告費とグッズ販売の収益を使いながらこのような社会貢献活動を行っています。今後も、沖縄を元気にするため続けていきます」

--今後の目標をお聞かせください。

「ハイサイ探偵団の動画を見て沖縄に興味を持ってくださる方がたくさんいる中で、ハイサイ探偵団が作った観光地を訪れたいという声が多くありました。リスナーさんに支えられてここまでやってきたので、恩返しという意味で沖縄に新しい観光地を作りたいと思っています。どのような観光地を作るかは秘密です」

   ◇   ◇

■撮影中に足をけがした猫を保護・・・7月、動物チャンネルを立ち上げた

実は、ハイサイ探偵団のメンバーたちは撮影中に足をけがした猫ちゃんを保護して、動物病院に連れていったこともあるとか。今では元気にハイサイ探偵団の事務所の中を走り回っているという。人が事務所に入ってきたらすぐに甘えようと寄ってくるかわいい猫だそう。そんな優しい人たちの集まるハイサイ探偵団。毎日18時に「ハイサイ探偵団の休日」、19時に「ハイサイ探偵団」で動画配信を行っている。また、7月に動物チャンネル「ハイサイ探偵団のアニマルズ」も立ち上げた。ぜひご覧ください。

(まいどなニュース特約・渡辺 晴子)

関連ニュース

ライフ最新ニュース

もっとみる

    主要ニュース

    ランキング

    話題の写真ランキング

    リアルタイムランキング

    注目トピックス