「仲の良い友達が女の子だったら、どうしていけないの?」中学担任から息子が言われた一言

私の友人Aさん(30代・事務職)は子ども同士が同じ小学校のいわゆるママ友です。Aさんはシングルマザーとして2人の子どもたちを育てています。先日長男Bくんが学校のことで悩んでいるみたいなんだよね…と相談されました。

Bくんは現在中学3年生。中学受験をして、中高一貫校に通っています。中学校に進学してからというもの、始めは男子生徒とよく話していたようですが進級した頃から、よく話すようになったのは女子生徒のほうが多くなったそうです。

というのも、Bくんと女子生徒は音楽やゲームなどお互いの趣味が合うようで、女子生徒数人と仲良くしていることをAさんは当時からよく聞いていました。Aさんは性別に関係なく、仲良くしていることをほほ笑ましく思っていたそうです。しかし、Bくんはある日担任から注意を受けることとなったのです。

■「不純だ」という目で見られることが多くなり

Bくんは担任からは「男子なんだから」という言葉を用いて、普段から女子生徒と仲良くしていることをとがめられたそうです。

Bくん自身は女子生徒を異性として意識しているわけではなく、仲のいい友人として接していただけだと答えます。しかし、周りからは「不純だ」という目で見られることが多くなっていったそうです。

「男女は仲良くしてはいけないの?」と聞かれたAさん。AさんはBくんに少し悩みながらもこう答えたそうです。

■あなたはあなただから

Bくんが打ちあけた男女のくくりについて、Aさんは「そっか。男子女子のくくりで区別されたのはつらかったね。先生の言うとおり、周りからするとあなた達の行動が不純だと感じる人もいるかもしれない。けれど、性別を超えた友情が全くないとお母さんは思わないな。友情だけじゃなく世の中には性同一性障害や同性が好きな人、いろんな人がいるからさ。あなたはあなたなんだから気にしなくていいんじゃないかな」と答えたそうです。

そして「例えばあなたがこの先どちらの性別を選んだとしても、選んだ道を応援するよ。ただ、一応体のつくりは男性だから、女子生徒と力の差があるのは事実。それを頭に入れて関わりをもてばいいんじゃない?」と付け加えたそうです。

   ◇   ◇

少しずつ性の多様性が認められ始めた社会ですが、まだまだお互いの性を認められない年代の子どもたち。周りの声に傷付かずに「自分は自分」であると自信を持てるようになってほしいと思ったとAさんは話します。この話を聞き私もAさんのような母になりたいと思いました。

(まいどなニュース特約・長岡 杏果)

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