うちの子が「濃厚接触者」に…保健所の指示に従い2週間の自宅待機 「コロナが身近に迫っていると実感」
新型コロナウイルスの勢いが止まりません。五輪が開催される中で到来した「第5派」ですが、感染者は東京などの都市部だけでなく、地方へも広がっています。収束する気配は見られず、もはや誰がいつ感染してもおかしくはない状況といえるのではないでしょうか。
今回取材を受けてくれたのは、関東在住のAさん(40代・会社員)です。Aさんには高校生の子どもFさんがいます。Fさんは同じ高校に通う友人が新型コロナウイルスに感染し、その濃厚接触者と判断されました。Aさんは誰もが濃厚接触者になる可能性があることや濃厚接触者と判断された後の対応について話をしてくれました。
■「濃厚接触者と判断されました」との電話で状況が一変
いつものように朝、高校へ向かったFさん。AさんもFさんを送り出した後、仕事に向かいました。Aさんが昼休みに携帯を見るとFさんから連絡が入っていました。
「学校でコロナ出たから、午前で学校終わる」
Aさんはこの一文を見て多少不安を感じましたが、このときはFさんが濃厚接触者に該当するとは思ってもいませんでした。
夕飯の準備を終えた19時。Aさんの携帯電話に高校から電話がありました。電話に出ると「本日本校でコロナ感染者が出ました。保健所の調査の結果、Fさんは濃厚接触者に該当するとのことです。今後は保健所からの連絡を待ち、その指示に従ってください」と先生から話がありました。濃厚接触者に該当した理由は、発症2日前に同じ授業を受けていたからとのことでした。この電話を受け、Fさんは自室で食事をとることとし、トイレやお風呂は使った後すぐ消毒することを徹底しました。Aさんは家庭内感染のリスクを下げるために、Fさんと接するときはナイロン手袋・マスク・眼鏡・雨具を身に着けて対応しました。
■保健所からの電話とPCR検査
翌日、保健所から電話がありPCR検査の時間と場所を指定されました。検査は市内の病院、検査日はその翌日となりました。このとき移動手段や基礎疾患の有無・誰と来るのかなどを確認されました。車で向かう場合はナンバーを伝える必要があります。持ち物は保険証と携帯電話。携帯電話は病院に到着したら、発熱外来に電話する必要があるためです。
またPCR検査の結果、陰性であっても2週間自宅待機をしてほしいと言われました。PCR検査を受けるため10分前に病院に行くと、すでに検査を受けに来たと思われる車で長蛇の列ができていました。今回Fさんが受けたPCR検査は鼻咽頭検査で、時間は約5分程度で終わりました。
■PCR検査の結果は陰性
検査の翌日、検査を受けた病院と保健所から電話があり、結果が陰性であることを伝えられました。病院・保健所の方には「よかったですね」と何度も声をかけてもらいました。そして再度2週間自宅待機するように言われ、またこの自宅待機期間は、体温をショートメールで送られたきたURLにて報告する必要がありました。もちろん学校へ行くこともできません。その後Fさんは発熱などの症状もなく、2週間の自宅待機期間を終えました。
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Aさんは今回の件で新型コロナウイルスは感染対策をしていても、いつどこで感染するのかわからない、また身近に迫ってきていると強く感じたと話してくれました。濃厚接触者と該当した場合の対応は自治体によっても異なることはあるかもしれません。しかしこうした実体験を知ることが、いざというときに慌てずに行動するために必要なことなのかもしれません。
(まいどなニュース特約・長岡 杏果)