「サイゼリヤ大好き」で知られるイタリア人通訳者マッシさんとイタリア料理店サイゼリヤとのコラボイベントが11日、東京・渋谷のイベントスペース「note place」で開催されました。

　同席したサイゼリヤ社員から秋の新商品や復活メニューが発表されるというサプライズもあり、YouTubeとTwitterのライブ配信は再生回数計15000回を超える盛況ぶりでした。

　イベントはマッシさんが自身のSNSなどでサイゼリヤの料理を使ったアレンジレシピ「サイゼリヤの美味しい食べ方」を公開し話題となったことで実現。マッシさんのほか、サイゼリヤからは執行役員店舗運営本部長の高木淳史さん、変革推進部兼広報部長の内村さやかさんが登壇し、司会進行はnote（本社、東京都港区）のディレクター平野太一さんが務めました。

■サイゼリヤ社員が驚いたアレンジは？

　マッシさんはミニフィセル（パン）と熟成ミラノサラミを使ったパニーニなど、サイゼリヤのメニューを組み合わせたお気に入りの食べ方7種を実演。

　サイゼリヤによると、マッシさんのアレンジレシピの噂は社内でも「あっという間に広まりました」。

　中でも「これが一番衝撃でした」というレシピは、半月型のピザ「カルツォーネ」。作り方はピザメニュー「マルゲリータピザ」の上に前菜＆おつまみメニュー「カリッとポテト」の半量をのせ、半分に折り畳むというもの。マッシさんが手際よくカルツォーネを完成させると、サイゼリヤ社員は「マッシさん、私たちより（サイゼリヤの料理を）食べてますよね」と感嘆の声を上げました。

　マッシさんは自作のアレンジレシピをひと口食べ「うれしい。完全にイタリアに帰って来ました」。ほかにも「作るのも楽しいし、お皿においしい料理と自分の気持ちも入ってさらにおいしい」、デザートのプリンを食べる時には「笑顔を出して、心をオープンにして食べる」と語るなど、次々とマッシさん語録が飛び出しました。

■日本で再現できない人気メニューは？

　視聴者からの質問にサイゼリヤ社員の2人が答えるコーナーもあり、メニュー開発秘話や人気デザートの裏話などが披露されました。

　イタリア直輸入の人気デザート「イタリアンプリン」は約10年前にメニュー入り。国内で再現しようとしても「日本で作っても同じ味にならない。輸入ひと筋」。同社社員は「何度食べてもおいしい」、マッシさんも「説明がいらない味」と絶賛しました。

■「アラビアータ」復活や新メニューも発表

　マッシさんはサイゼリヤへのリクエストとして、ハムのメニューやトマト系パスタがもっとあればいいと要望。特にお気に入りだった「アラビアータ」がメニューから消えた時は「ショックだった」。するとサイゼリヤ社員は「もう公表してもいいかな」と確かめた上で、「9月に復活します」。思わぬサプライズにマッシさんも視聴者も盛り上がりました。

　イベント後半にはメニュー入り前の豚の脂肪の塩漬け「ラルド」や豚のもも肉の生ハム「プロシュットコット」などがテーブルに並び、試食したマッシさんは久しぶりの本場の味に舌鼓を打ちました。サイゼリヤによると、ラルドは9月ごろのメニュー入りを目指しているそうです。

　イベント翌日、SNS上には「昨日のライブと同じものをオーダーしてみた」「さっそくサイゼでチャレンジ」など、各地のサイゼリヤでマッシさん流アレンジを楽しむ視聴者からの報告が並びました。

　「人生は1つしかないので、好きなことやって、好きなもの食べて。ワインも水のように飲んで」（マッシさん）

　イベントの様子はnoteのYouTubeチャンネルで視聴可能です。

（まいどなニュース・金井 かおる）