苦学生の子猫育てをフォロワー達が全力応援! 動けずにいた100gの子猫を保護→1カ月後のスヤァ顔になるまで
フェイシャルマッサージを受けながらスヤァ…と眠ってしまう子猫の動画が「見ているこっちがとろけちゃう」とツイッターで話題です。
全身を飼い主さんに委ね、安心して眠るのは生後約1カ月のししゃもちゃん。その無防備な寝顔にリプ欄には、
「これ以上ないような至福の時のお顔(笑)」
「かわいすぎて困る」
「見ているだけで気持ちいい」
と、悶絶する声が多数寄せられました。
一方で「ししゃもちゃんまた大きくなりましたね」「ししゃもちゃん、幸せだね」と、子猫の成長ぶりを喜ぶ声も。
実はこのししゃもちゃん、7月9日にまだへその緒が付いた状態で保護された子猫。保護主さんが初めての子猫育てということで「少しでも情報を集めたい」とTwitterアカウントを開設し、成長の歩みを投稿し続けてきました。
一生懸命ミルクを飲む姿、少しずつ増えていく体重、取れたへその緒、はじめておうちでできたウンチ…。その成長の過程を見守ってきたフォロワーさんたちにとっては、ししゃもちゃんの安心しきったこの寝顔は「幸せになれてよかったね」と思わず声を掛けたくなる姿だったのです。
「フォロワーさんたちの温かい応援の言葉に何度も救われました」と話す投稿主の「ししゃも(@0707_Shisyamo)」さん。大学に通いながら、一緒に暮らすパートナーと共にししゃもちゃんを育てています。ししゃもさんにお話を伺いました。
「守らなきゃ!」考えるより先に体が動いた
--ししゃもちゃんを保護されたときの状況を教えてください。
同級生が、「大学で子猫の鳴き声がずっと聞こえる」と後輩から連絡を受けたので、一緒に見に行きました。ししゃもがいたのは、非常階段下の鳥のフンがたくさん落ちている場所。たった1匹で、動けない状態でした。確認すると、親猫も兄弟猫も数時間以上姿が見えないということだったので、そのまま保護して急いで病院に連れて行きました。
--保護することに迷いはなかったですか?
とにかく助けたい一心でした。保護猫を育てていた親しい友人から、生まれたての子猫が生き残ることの難しさを聞いていたので、考えるより先に体が動いた感じです。見捨てることは絶対にできなかったし、「守らなきゃ!」と必死で…。この直後に豪雨があったので、保護をして本当に良かったと思っています。
--保護当時のししゃもちゃんは、まだへその緒がついた状態で体重もわずか100gだったとか。育てるのは大変だし、不安だったのでは?
子猫が生後1カ月まで生き延びられるかどうかはその子の生命力によるところが大きく、それまでは治療も検査もできることが限られると聞いて、とても不安になりました。だから最近までは、とにかく低体温、低血糖にならないように気を張ってお世話していました。
--低体温、低血糖にならないためにされたことは?
「3時間おき」というミルクの時間を厳守し、1回に飲む量が5ml以下のときは次のミルクの時間を早めるなどして調整しました。保温については、フォロワーさんに「靴下の中にお米を入れてレンジでチンするといい」とアドバイスをいただいたので、それを試させてもらいました。この“お米靴下”は、ししゃももとても気に入っていました!
--病院代をはじめとして、子猫を育てるにはお金がかかります。大学生とのことですが、そこも大変なのではないですか?
実は学費もアルバイトしながら支払っているので、正直とてもカツカツで大変です。でも、私だけではなく相方もいるので、2人で節約して浮かせたお金でなんとかまかなっています。とはいえ、ししゃもがうちに来てくれてからは、毎日が本当に感動の連続で…。少しずつ増えていく体重や力強くなる足、開いていく目を見るたびに、嬉しさで胸がいっぱいになります。日に日に行動範囲が広がるししゃもを見ていると、自然と笑顔になってしまう。生まれてきてくれて、うちに来てくれてありがとうって心から思います。
応援コメントに何度も救われた
--生後1カ月も無事に過ぎ、ずいぶん大きくなりましたね。
はい!体重は100gから580gになり、おしっこもウンチもトイレで自力でできるようになりました。ミルクも、保護当時は1回に3~5mlしか飲めなかったのが、今では45mlも飲めるように。離乳食も進んでいます。最近はおうち探検が大好きで、私たちに飛びかかってきたり、お友達の「おさかな人形」と戯れたりと、遊びも活発になってきました。割とおてんばですが、究極の甘えん坊で、愛嬌の天才に育っています(笑)。
--フォロワーさんたちも、ししゃもちゃんの成長を見守られていました。
みなさん本当に優しくて、この時期の子猫を育てる上でのアドバイスや、「これからこんなふうに成長していくよ」といったことを、詳しく何度も教えてくださいました。温かい応援の言葉には幾度となく救われましたし、ししゃもの成長を家族のように喜んでくれる方も多くて、「本当に私たちは恵まれているな」と感じます。これからも、できる限りししゃものエピソードを更新していきたいと思います!
「ししゃもちゃんはどんな存在ですか?」と尋ねると、「どれだけ大変でも、疲れていても、この子のためなら頑張れる。そんなかけがえのない存在です!」と力強く語ってくれたししゃもさん。ちなみに、今回投稿されたマッサージ動画は、「調べていたら猫にもツボがあることを知ったので、いつも癒しをくれるししゃもへのお礼の気持ちを込めて食後などにマッサージをしています」とのこと。このマッサージを受けると、ししゃもちゃんはたいていすぐに眠ってしまうそうです。
「猫と暮らすと、こんなに幸福度が上がるとは…予想以上でした」と嬉しそうに話すししゃもさん。「猫ちゃんを飼おうか迷っている方がいたら、ぜひ“保護猫”と暮らすことも検討していただけたらうれしいです!」
(まいどなニュース特約・鶴野 ひろみ)