ニッチすぎ?おかか専門店による「お茶漬け」と「おかかご飯」のデリバリー 実際に注文してみた
東京・新宿にある、珍しい業態のおかか専門店「出汁しゃぶ おばんざい おかか」。おかかにこだわり、おかかの豊かな風合いを感じられる料理ばかりを出すお店で、かなり絞り込んだ、ある意味で攻めたお店ですが、この夏、同店の別ブランドとして「極薄鰹節ごはん おかか 新宿店」(以下、おかか新宿)というデリバリー専門店をスタートさせました。
もちろん、こちらもおかか推しで「お出し茶漬け」や「おかかご飯」などをメインにラインナップ。これまた珍しいデリバリーフードを展開しています。
かなり興味をそそられた筆者、この「おかか新宿」より「濃厚鮭ハラスと、いくら親子お出汁茶漬け」「自家製たらこの昆布〆おかかご飯」(どちらも1100円・税込)の2品をオーダー。デリバリーでいただくことにしました。果たしてその味はどんな感じでしょうか!?
使われるのは、その都度削り出す0.01mmの鰹節!
注文はウーバーイーツを介して行います。ウーバーイーツの特性として、基本的に配達距離は2~3km以内。4km以上の長距離配達はありません。筆者の仕事場はたまたま新宿から近いためオーダーすることができましたが、このため「おかか新宿」の商品をオーダーできるのは、新宿近郊に限られるのが少々残念です。しかし、お店の味を劣化させることなくいただけるという意味では、ここは目をつむるしかないですね。
「おかか新宿」の売りのひとつは、各メニューに使う鰹節をその都度0.01mmという極薄に削り出し、セットに添えていただける点。手間を惜しまないことで鰹節の風味を損なわず、その味を最大限楽しめるのが特長なのだそうです。
おかずとしても十分な贅沢素材を、鰹節が上品にまとめる!
仕事場に届いた「濃厚鮭ハラスと、いくら親子お出汁茶漬け」「自家製たらこの昆布〆おかかご飯」。それぞれどんな味なのか、さっそくいただいてみました。
まず、「濃厚鮭ハラスと、いくら親子お出汁茶漬け」の方は、脂ノリノリの鮭ハラスに加え、いくらをゴロッと乗せたメニューで、そこに大葉、煮詰めた鰹節、漬物が添えられています。ここに削り立ての鰹節を振りかけ、まずは普通にご飯としていただきました。鮭ハラスといくらの味が超贅沢ですが、そこに鰹節の風味が上品な印象を与えています。さらに、付属のお出汁をかければ、これ以上ないほどの贅沢なお茶漬けになりました。これ、本当に止まらなくなる美味しさ。アッという間に平らげてしまいました。
「自家製たらこの昆布〆おかかご飯」は、まず自家製たらこの昆布〆が大人の味で、さらに新鮮なネギ、煮詰めた鰹節との調和によって噛み締めるごとに味が多彩に変わる楽しさがありました。後半、やはり削り立ての鰹節をかけていただきましたが、ここからさらに味変するのも面白いです。こちらもまた、これ以上ない贅沢な「おかかご飯」だと思いました。
インパクト優先ではなく、こだわり抜いてたどり着いた究極のおかかご飯
当初、「おかか専門店」と聞き、正直「インパクトを優先させた店なのではないか」とも感じていました。しかしこれらの料理を食べての感想は、一流のさらに上を行くかのような、かなりこだわり抜いたお店だということ。他店では食べることのできない、「おかか新宿」ならではの贅沢な味が1000円前後でいただけるのは結構お得なのではないかと思います。
最後に、「おかか新宿」の担当者の方にも話を聞きました。
「前身の『出汁しゃぶ おばんざい おかか』という店は、しゃぶしゃぶのお店を立ち上げる際、『ただのしゃぶしゃぶではなく出汁しゃぶにしよう』と考えて出汁を追求していったところ、鰹節に辿り着きました。店頭で削り立て、0.01mmの極薄鰹節をメインに数多くのメニューを展開していました。
今回オープンしたデリバリー専門店『おかか新宿』では、この鰹節を活かしたご飯ものをメインに展開することにしました。鰹節そのものはもちろんですが、各メニューに添えられた自家製たらこの昆布〆、牛タンの西京焼きなども、それだけでおかずやおつまみとして十分成り立つ贅沢な一品を取り入れています。日頃忙しい方がサラッとかっ込んでいただくのも良いですが、できればご自宅でゆっくり、じっくりと味わっていただくと、素材の良さを感じていただけると思っています」
「おかかご飯」というと、「ねこまんま」のように簡易的に食べるもののような響きもありますが、「おかか新宿」のそれはむしろ真逆。上品で贅沢な奥ゆかしい味のおかかご飯ばかりです。他にない業態であり、他で味わおうと思ってもまず難しいであろう「おかか新宿」の絶品メニュー、新宿界隈の方は是非一度ご注文されてみてはいかがでしょうか。
(まいどなニュース特約・松田 義人)