親の副反応を見て…子どもが不安にならないように ワクチン接種の前に「ママがしておきたい準備」

新型コロナウイルス感染症の予防や重症化のリスクを下げるため、社会的に励行されているワクチン接種。もうすでに1回目を済ませたという方も多いのではないでしょうか。ただ、副反応も懸念されているため、ママたちからは「子育て中にワクチンを打って、生活が成り立つか不安」という声も聞かれます。看護師ライターの立場から、注意しておきたいポイントをまとめてみました。

■あらためて「副反応」について

厚生労働省はコロナのワクチンの副反応として「注射した部分の痛み、疲労、頭痛、筋肉や関節の痛み等がみられることがあります。まれな頻度でアナフィラキシー(急性のアレルギー反応)が発生」することがあるとしています。概ね、どの種類のワクチンを打ったとしても同じような副反応が見られ、接種後数日以内に改善します。

厚生労働省の報告では現時点では接種した方の50%以上に接種部位の痛み、疲労、頭痛が発現する可能性があるとされており、特にモデルナ社のワクチンを打った方の方が筋肉痛が発現する可能性がファイザー社のワクチンを打った方よりも高いと考えられています。

また、1回目よりも2回目の方が副反応が強いということが分かっています。その理由は1回目のワクチン接種で抗体がつくられることで、2回目の接種の方が、免疫反応が起こりやすくなり、その結果として発熱や倦怠感、関節痛などの症状が出やすくなると考えられています。

■実際にワクチンを打ってみて…どうだった?

私たち夫婦は8月中に新型コロナウイルス感染症のワクチンを職域接種で2回打ち終わっています。実際に副反応はどうだったか、夫と私それぞれの体験をご紹介します。

▽夫と私の副反応

実は夫も私も世間的に見ればそれほど副反応は重くはありませんでした。

夫は1回目のワクチン接種をしてから3時間後に倦怠感が出現。そのまま夕食を摂り子どもと就寝し翌日には改善していました。

2回目の摂取後も当日は何事もありませんでしたが、日付が変わった夜中に接種部の痛みの症状が出ました。翌日も症状はしばらくなかったものの、午後より37.5度の発熱と頭痛が出ました。しかし、子どもとお昼寝をしてそのままゆっくりと過ごして夕食を食べ、子どもと就寝して翌日以降には改善しました。

一方、私は1回目のワクチン接種は副反応はなし。腕の痛みもあまりなく子どもの抱っこなども通常通り行えました。

ただ、2回目は接種当日は倦怠感が続き、翌日に37.5度程度の発熱と頭痛、腕の痛みがありました。ですが、夫が接種日と翌日に休みであったため、家事育児を任せて布団でゴロゴロと過ごしたり、布団に入った状態で子どものごっこ遊びに付き合ったりして、接種から2日目には改善しています。2日目には腕も上がり、子どもの抱っこなども支障はありませんでした。

▽この体験から感じたこと

私たち夫婦は、世間的に見れば副反応は軽く済んでいます。

ですが、やはり倦怠感が強く熱など目立った症状が出ていない時でも倦怠感でキッチンに立ち続ける、部屋を掃除するなどの家事は難しいと感じました。

また、子どもが3歳×2人、そして外出自粛の影響で体力があり余っているということもあり、子どもの世話まで考えると、2人同時に接種をせず、1人が休んでいる時に1人は動けるという体制を作っておいてよかったと感じました。

■ワクチンを打つ前に準備しておくべきことは?

自分たちの経験を基にこれから新型コロナウイルス感染症のワクチンを接種する方に準備をしておくと良いと思ったことをまとめました。

▽人に頼れる準備をしておく

まずは予約をする時点で人に頼れる準備をしておくことがおすすめ。

私も夫も、金曜日にワクチン接種をしました。そうすると、副反応が出るであろう接種後1~2日は土日にあたるため、必ずどちらも休みとなります。

そのため、副反応で苦しむ相手のサポートができたのでこれはとても良かったと感じています。

ですが、ワクチンの数にも限りがありますし、予約の状況からなかなか希望通りにするのは難しいもの。ですので、近くに親族など頼れる人がいれば頼れるように調整して準備をしておくと良いでしょう。

▽家族のための準備をしておこう

発熱があったり倦怠感があったりするので、ご飯の準備などがかなり億劫になります。事前に食事の準備をしておくことがおすすめです。

私も副反応に備えて前日に大量に作り置きをしておいたため、3日ほどはご飯を炊けば作り置きで食べていけるという状態になっていました。

 ▽子どもに「心の準備」を

子どもは病院や注射が苦手という場合が多いですよね。自分が嫌いな注射をされたママやパパが体調悪くなっていることを目の当りにしたら子どもも心理的にダメージが出ることも考えらえますし、自分がいざ注射をこれから打つときに拒否をするかもしれません。

また、理解力のある子や少し年齢が高い子では「ワクチンの副反応でママやパパが死んじゃうかも」と思ってしまうかもしれません。

ですので、打つ前に子どもにあらかじめワクチン接種後にどのような状況となり、どうなってしまうのかを説明しておくと良いでしょう。

我が家は3歳と幼いので、新型コロナウイルス感染症やワクチンなどわからないかもしれないと思いつつも「これからウイルスにやられないようにワクチンを打ち、今日からしばらくは具合が悪くなる」と先に説明しました。

その結果、子どもも理解をしたようで、寝ている時には近づかない、静かな遊びをする、普段はママっこだけど、入浴や食事をパパとする…など、いつものよりも落ち着いて生活してくれていましたのである程度効果があったのかなと思います。

■コロナのワクチンで不妊になるって噂を聞いたけど…

ママ世代に医療者がワクチン接種を促すと、口々にみんながおっしゃるのが、“この問題”なのだそうです。私は1回目のワクチン接種の時に医師から聞いて初めて知りました。

厚生労働省では「ワクチンが原因で不妊になるという科学的な根拠はありません。ワクチン接種により流産率は上がっておらず、妊娠しにくくなるという根拠も確認されていません」としています。

ちなみに私がワクチン接種をお願いした医師曰く「コロナにもしもママがかかった時に家庭内に感染したり、子どもの面倒が見れなくなったりして子どもが精神的に乱れてしまうことがかわいそう。ママたちこそこういった噂に縛られずに積極的に打ってほしい」とのことでした。

■不安があれば医師にしっかり確認 納得したうえでワクチン接種を

未知のワクチンであり不安が強いという方も多いかもしれません。私自身も実はあまりワクチンを打ちたくありませんでした。

しかし、医師が話すように「自分が倒れたことによって残される子どものことが不安」になり接種を決めました。

ワクチン接種については賛否両論ありますし、ネットでもいろいろなうわさが拡散されているのでいろいろと思うところがあると思います。予約が取れにくい都道府県もあると思うので、ご自身で納得いったタイミングで接種をしてみてはいかがでしょうか。

(まいどなニュース/BRAVA編集部)

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