「学習机選び」は秋から始めるのがオススメ!? デザイン、置き場所…長く使うものだから、じっくり考えて
来年春に小学校へ入学する親子が、ランドセルの次に気になるものといえば学習机・勉強机ですね。これから秋が深まるにつれて、学習机の新作が登場して、特設売り場がつくられます。例年、年が明けると学習机の商戦が本格化します。混雑を避けて、多くの商品の中からゆっくり気にいるものを探すなら、カタログのチェックや売り場訪問は秋から始めることをおすすめします。その際に把握しておきたい「学習机の役割」と、置き場所のメリット・デメリットについて解説しましょう。
■学習机の役割とは
「小学校に入学するなら学習机を買わなくては」と決めているママがいる一方で、「東大生でも小学校低学年時には学習机でなく、リビングやダイニングテーブルで家庭学習をすることが多いから、急いで学習机を買わなくてもいいかな」と考えている方も多いのでは。まずは、学習机の主な役割を確認しましょう。
・宿題をする、家庭学習をする
・教科書や文房具、学用品を収納する
・子どもスペースの確保
入学後、進級するにつれて学用品は増え続けます。水着、画板、絵の具、習字セット、彫刻刀、裁縫セットなどなど、どんどん増える学用品を収納するスペースの余裕を確保することが大切です。英語、家庭科と教科が増えれば、教科書、ノート、副教材も増えることも、知っておいてください。
学習机でなく、リビングやダイニングテーブルで勉強しても、教科書やランドセルなど学校でつかうものを収納するスペースが必要です。学用品のための収納家具を用意して、学習机は使わない家庭もあります。
学習机で子どもがすることは、宿題や家庭学習だけではありません。本やおもちゃのコレクションを並べる、絵やお手紙を書く、タブレットやゲームをするなど、子どもにとって学習机は「自分の城」でもあり、自分専用の大切なスペースでもあります。
■学習机を選ぶときの注意点
学習机を選ぶときには、どんなことに注意したらよいでしょうか。
【1】移動も処分も大変
学習机は大きくて重いので、買い替えや処分は簡単にできません。組み立てや解体、移動には大変な手間がかかります。
リサイクルショップで学習机を見かける機会は少ない通り、実は学習机を中古品として買い取ってもらえないことが多いです。
【2】子どもの好みは変わる
子どもの体の成長に合わせてサイズを変更できる学習机は、一生使い続けることも可能です。入学前に学習机を選んでから、小学生、中学生、高校生、大学生、社会人と成長するにつれて好みは大きく変わります。
年少児の頃に選んだキャラクターグッズを、年長児になったら恥ずかしがって使わなかった経験はありませんか? たった3年間でも好みは変わるように、これから趣味嗜好は大きく変化します。
子どもが現時点で好きなもの、かわいい・かっこいいと思うものを選ぶと、すぐに飽きてしまうかもしれません。飽きても買い替えや処分が簡単にできないのが、学習机です。長い目で選ぶことは子どもにはむずかしいので、ママが将来のことまで考えて、どのようなデザインが好ましいかアドバイスしましょう。
兄弟姉妹の年齢が近いなら、学習机を並べて置くこともあります。インテリアの統一感を出したいなら、下の子の学習机も合わせて購入の検討をおすすめします。
■置き場所のメリット・デメリット
学習机を用意するなら、置き場所も考えましょう。
学習机の主な置き場所である子ども部屋とリビングの、メリット・デメリットを紹介します。
◇ ◇
▽子ども部屋だと集中できるけど、ママのチェックが大変
宿題を終わらせるどころか、やり始めるだけで一苦労。「宿題やってる?」と子ども部屋に声をかけると「うん」と調子のよい返事をするけど、実は手をつけてないことがほとんどでした。2階の子ども部屋に学習机を置いたから、私が子どもの様子を見に行くだけでも大変です。リビングと続いている和室に学習机を移動したいけど、重くて動かせないから途方に暮れています。(Vさん・子ども小2)
…学習机を子ども部屋に置けば、弟や妹にちょっかいをだされにくいなど、集中して勉強することができます。ただし、本人に強い意志があればの話です。
特に入学して間もない頃は、宿題にも学校の準備にもママがサポートしなくてはならないことが多いです。仕事に家事に忙しいママが、そのたびに子ども部屋に呼ばれるのは正直に言って面倒です。
◇ ◇
▽リビングに置くと雑然としがちで、ママ・パパがリラックスしにくい
新聞やネットニュースでリビング学習がいいと読んだから、学習机はリビングに置きました。サイズはきちんと確認したけど、実際に置いたら想像以上の存在感でした。広い売り場と自分の家では、印象が大きく違いますね。学習机がリビングにあるから、子どもはリビングを自分のスペースと思っているようで、教科書やおもちゃが散乱しています。(Kさん、子ども小1)
…リビングに学習机を置けば、ママが子どもの様子を確認しやすいことはありがたいですね。しかし、リビングは家族みんながゆっくりくつろぐスペースなので、リビングに学習机を置くと、子どもにはスペースや時間、気持ちの切り替えがむずかしくなるかもしれません。リビングには子どものものが散乱したり、勉強とテレビ・ゲームなど遊ぶ時間の区切りも崩れたりする恐れがあります。
仕事や家事が終わったママやパパは一休みしたいけど、子どもは勉強をしていると気をつかってリラックスしにくいのも、リビングに学習机を置くデメリットです。
▽学習机は子ども部屋、宿題は食卓でおこなう、ハイブリッド式
筆者である私の家では学習机を子ども部屋に置きましたが、子どもたちは思春期・反抗期になるまで食卓で勉強する、いわばハイブリッド式でした。
宿題や勉強をする様子をすぐ確認できるのはよかったのですが、子ども部屋の学習机やランドセルから教材や文房具を出したり片付けたりするのが面倒なのがデメリットです。教科書を食卓に置きっぱなしにして、登校するときにランドセルに入れ忘れることも少なくありません。
ハイブリッド式ともいえる、学習机と勉強する場所を分ける場合には、教科書や文房具などの管理を工夫しましょう。
■学習机は一生つきあえるパートナー、じっくり慎重に選ぼう
学習机は一生のつきあいになる可能性もある、子どもにとって長いパートナーです。買い替えや処分は簡単にはできませんので、じっくり慎重に選びましょう。
大きくて重いから置き場所を変えるのも大変です。子ども部屋、リビングのどちらに置いても、メリット・デメリットがあります。大人になっても使い続けられるデザインや、機能を限定したシンプルなもの、オンライン授業に対応したものなど、学習机のバリエーション・品数は豊富になってきました。住宅事情、子どもの性格、家族構成など、それぞれの事情に合わせて考えることをおすすめします。
年が明けるといろいろな卒園・入学準備があって、忙しくなります。学習机商戦が本格化する前のこの秋から学習机売り場やカタログのチェックを始めてみませんか。
(まいどなニュース/BRAVA編集部)