迎え入れた保護猫の本気噛みに苦悩 2匹目を迎えたら仲良しに→いつの間にか噛み癖も治る
■本気噛みしてくる猫
広島県に住む猫田さんは、2020年8月から保護猫のつゆちゃんを飼っていた。つゆちゃんはすぐに家になじんだが、噛み癖がひどかった。特に猫田さんのことを本気で噛んできて、さらにキックも食らわしたという。
「人間が嫌いというより、遊んでいて加減が分からないようでした。ネットなどで調べていろいろ試してみたのですがなかなか治まらず、最終手段で猫仲間を増やすことにしたんです」
猫田さんは、保護猫を探して何通かメールを送ってみたが、なぜかどこからも返信がなかった。
■警戒心の強い子猫
つゆちゃんが小さいうちに2匹目を迎えたかったので、猫田さんは少し急いでブリーダーから琴ちゃんを迎え入れた。長毛の猫を飼ったことがなかったので、憧れもあったという。
ブリーダーのホームページで見つけた琴ちゃん。2021年2月、実際に見に行くと、怖かったのか何度か鳴き声をあげたが、抱っこしても暴れたり爪を立てたりしなかったので、猫田さんはとても優しい子だと思った。
3月、猫田さんは片道2時間かけて琴ちゃんを迎えに行った。車の中ではとても警戒していて、目が合うと威嚇された。
■噛み合い遊ぶことで学習
家に戻ってから、つゆちゃんとは別の部屋に隔離した。つゆちゃんは、家に来たその日のうちに甘えてきたが、琴ちゃんは警戒心が段違い。数日間ちょっとした隙間にこもって出てこなかった。
「近付いたら威嚇されて、とても怖がっているようだったので、子どもたちにもしばらくは会うのを我慢させました」
2週間くらいして徐々に家に慣れてきた頃、少しずつつゆちゃんと会わせたが、2カ月ほどはお互い威嚇とマウンティングを繰り返した。
「仲良くなれるか本当に毎日不安でした。でも、ある時から噛み合うのではなく舐め合い出して、寄り添って一緒に寝るようになりました。本当に嬉しくて泣きそうになったのを覚えています。今でもとても仲良しです」
気付いたらつゆちゃんの噛み癖もパタッと治まっていた。琴ちゃんが来てからしばらくは琴ちゃんのことを噛んで、琴ちゃんが威嚇して反撃することが続いたが、猫田さんは、そうなったら大きな音を出したり、おもちゃでうまい具合に引き離したりした。
「琴はノルウェイジャンだから子猫といえども大きめで、少し大きくなると琴もやり返すようになってきたんです。揉み合う中で噛み合うことも増えて、つゆも噛まれたら痛いっ!ということが分かってきたのではないかと思います」
つゆちゃんは暴れん坊だったが、少し落ち着いてきた。琴ちゃんはつゆちゃんとは違う可愛さがあり、みんなとても癒やされているという。
(まいどなニュース特約・渡辺 陽)