欠席していた友達に…「なんで休んだの?」と聞いたらダメ!? コロナ禍で加わった小学校の「謎ルール」

どの小学校にも校則やルールがありますが、その中には「え?それもダメなの?」「そんなことまで決められちゃうの?」と首をひねりたくなるものもあります。それに加え、最近はコロナ対策と銘打って、これまでにない不思議なルールも加わり、賛成・反対さまざまな声があがっているようです。保護者の間で話題になっているコロナ禍ならではの「謎ルール」をいくつか紹介しましょう。

■休んだ理由を聞いてはいけない

友達が数日休んで登校してきたら、普通は「どうしたの?」と聞きますよね。ところが、コロナ禍にあわせて、学校の友達同士では「どうして休んでたの?」と聞いてはダメ、保護者にも「保護者同士で休んだ理由を詮索してはダメ」というルールを決めた学校もあるようです。

   ◇   ◇

▽「なんで休んだの」と聞いたら、先生に怒られた

息子の学校では、クラスの友達が休んで登校してきたときに「なんで休んだの?」と聞いたらいけないルールができました。コロナ感染の影響でしょうが、絶対聞いたらいけないという雰囲気だそう。ある女の子がつい友達に「なんで休んだの」と聞いたら、先生にエラく怒られたそうです。

でも友達が休んでいたら、コロナなんて全然関係なく気になるし、登校してきたときは「どうしたの?」と聞きたいのが自然な気持ちだと思うんです。

隠すのではなく、コロナは誰でもかかる可能性があるのだから、「なんで休んだの?」「コロナにかかっちゃって。でももう治ったよ」「そっか、よかった。じゃあまた遊ぼう」こんな会話でOKな風潮にならないものかな、とも思います。「ダレソレちゃんがコロナになったらしい」と、つい噂しがちな小学生ですが、「別にかかっても仕方ないよね」というふうに考えを変えていく、じゃダメなんですかね。〔Sさん、子ども9歳、6歳〕

   ◇   ◇

▽保護者に「詮索しないで」のお知らせ

今年の初め、初めて校内でコロナ感染者が出たのですが、そのお知らせと同時に、「児童間でも、保護者間でも、誰が感染したのか、どういう経路で感染したのかなど、一切会話に出さないように、また詮索しないようにお願いいたします」という内容のメールが配信されました。

確かに噂したり、無駄に広めたりするのは決してしてはいけないことですが、どうしても独自に調べたり勝手に広めたりする人はいるもの。このお知らせには、一応納得しましたが、「一切会話に出さない」までは行き過ぎかな、とも思いました。〔Tさん、子ども15歳、10歳、7歳〕

   ◇   ◇

【聞いてはダメ、に賛成意見】

小学校中学年くらいまでは、「ダメ」のルールはありだと思います。小さい子どもは何にも考えず親にポロっと言って、そこから変な風に広まる可能性が高いので。変な親はたくさんいるから…でも、なぜダメなのか、小さい子どもにも理由をちゃんと説明はするべきだと思います。先生も大変だなーと思いますが…〔Oさん〕

【聞いてはダメ、に反対意見】

「聞いてはダメ!!」と全面禁止するのではなく、「聞かれても答えたくなければ答えなくていい、答えないものをそれ以上詮索しちゃダメ」という、コロナと関係ない社会のマナーとして教えたほうがいいと思います。一律になんでもかんでも「ダメ!」にしたら、子どもの思考力すら奪ってしまうことになりかねない…〔Hさん〕

■給食は黙って20分以内に!

少し前は、クラスの友達と机をくっつけて、談笑しながら食べていた給食。しかし現在は、コロナ前でも給食中は一切私語禁止、20分で食べ終わること、という小学校も少なくないようです。加えてコロナ禍になると、机は授業中の配置のままクラス全員が前を向き、黙々と食べるという切ないルールに変更になりました。

   ◇   ◇

▽コロナ前から私語は一切禁止!

娘が通う小学校は、「いただきます」と言ったら、そこから食べ終わるまで私語一切禁止。でも一応机は向かい合わせにくっつけるので、目で会話(?)したり、友達が牛乳を飲んでいる間変顔をして笑わせようとしたり(苦笑)。でもまあ、食べ終わったら話でもいいので、結局グダグダなルールだったようですが。

でもコロナ禍では机すらくっつけず、全員が机を離し、前を向いて黙々と食べるそう。なんか暗い雰囲気で、噛む音や飲み込む音だけが響いている状態だそうで、子どもも「せめて早く向かい合わせで食べたい」と言っています。〔Fさん、子ども9歳〕

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▽20分以内で食べきる

息子の小学校では、「最初の10分間はしっかりもぐもぐタイム、その後10分間おしゃべりOK」というルールです。20分を越えたら、食べきれなくても終了だそう。好きなものを楽しみに取っておいたら時間切れで食べられなかった、ということもあったそうです。時間ばかり気にして、残すほうがもったいないじゃん!!と思いますが、それを許していると、昼休みはもちろん次の授業時間も削られてしまうからだそう。

コロナ禍ではそのおしゃべりタイムすらなくなって、ただひたすら食べるだけ。仕方ないですが、給食の時間が好きだった息子が「なんかつまんない」と言っています。〔Iさん、子ども10歳、6歳〕

   ◇   ◇

【黙って20分以内に、賛成意見】

もろ手を挙げて「賛成!」ではないですが、ちゃかされずマイペースで食べたい、静かに食べたい子にとってはいいのかな、と思います。20分で終了!でホッとする子もいるかもしれない…とはいえ、楽しくワイワイ食べたいという子の方が圧倒的に多いと思うので、難しいですね。〔Aさん〕

【黙って20分以内に、反対意見】

何も話さずシーンとした中で黙々と食べるなんて、寂しすぎる。授業でも休み時間でもないときだからこそできる会話だってあると思います。しゃべると食が止まってしまう子がいるから仕方ない、という考えもあるとは思いますが、全員に黙って食え!はおかしいと思います…コロナ禍の今は、飛沫などの理由で仕方ないのかもしれないけど。〔Tさん〕

■登下校中に水筒のお茶を飲んではダメ

水筒のお茶を飲んでいいのは学校内や家だけという謎ルールもあるようです。水筒の中身はお茶か水だけ、というルールはよく耳にしますが…。

   ◇   ◇

▽登下校中、水筒を口にしてはダメ

恐らく歩きながら飲んで、そのまま転んだら危ないという理由だとは思いますが、登下校中に水筒を口にしたらダメ、というルールがあります。娘が低学年の時そのルールを忠実に守ってしまい、下校後軽く熱中症になったこともあります。何人かそういうお子さんがいたようで、「必ず立ち止まって飲む」というルールに変わりました。コロナ禍では「飲むときは友達と距離を取ってから飲んで、飲んだらすぐマスクをする」というルールも加わったようです。〔Sさん、子ども11歳〕

   ◇   ◇

▽高学年になったら言い訳をしながら飲んでる!?

「登下校中に水筒飲んじゃダメなんだって」息子からそう聞いたとき、「は?なにそれ。意味わからん」と思いましたね。ちゃんとした理由も分からず、とはいえ学校に「なんでですか??」と聞く勇気もなく(苦笑)。でも、高学年の子たちは「誰も見てないし」「お茶じゃなくて水だからOK」など、なんやかんや言い訳しながら飲んでいたようです…〔Kさん、子ども13歳、10歳〕

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…さすがにこのルールに賛成派はいませんでした。「登下校中に一番喉が渇くのに、なぜダメなの?」「飲むときは立ち止まって飲む、にすればいい」という声が上がりました。

■遠足はおやつ全面禁止!

遠足の楽しみのひとつといえば、「何百円以内」でどんなおやつを持っていくか。しかし近年、遠足のおやつ禁止という小学校が出てきています。特にコロナ禍、やっと遠足に行けても「おやつは禁止」という小学校が増えているようです。

   ◇   ◇

▽ごみを散らかした、という苦情が理由で

ある学年が、遠足先の公園でお菓子のゴミを散らかして帰ったという理由で、遠足のお菓子が全面禁止になりました。子どもが小1のときだったので、子ども自身はあまり何とも思っていなかったようですが、当時2年生以上の子どもや保護者の多くが「はぁ???」と思っていたようです。

帰り際に先生が一言「ごみは必ず持ち帰ること!」と声がけする、最後にもう一度先生と生徒でゴミを確認する、などで防げたルールなのでは、と思っています。〔Eさん、子ども10歳〕

   ◇   ◇

▽コロナ禍で、少しでもマスクを外す時間を減らす

昨年は中止になった遠足、今年はやっと行けたのですが、おやつは禁止でした。お弁当のとき以外、マスクを外す時間を減らすため、とのことで納得のルールでしたが、やっぱり改めて「おやつ禁止」と言われると味気ないですね。〔Yさん、子ども8歳、4歳〕

   ◇   ◇

【おやつは全面禁止、に賛成意見】

賛成というか、ありがたいルールだと思っています。息子はアレルギーが酷く、3年生まではお弁当持参、今も給食は除去食で、お菓子はほとんど食べられません。皆で遊ぶ時にお菓子が出ても、まったく食べられません。なので、遠足でみんなでお菓子を分け合うときに悲しい思いをするかなーという心配や不安がない。でも、そんなのは独りよがりな考えだし、おやつは遠足の醍醐味のひとつでもあるので、なんともいえない気持ちです。〔Nさん〕

【おやつは全面禁止、に反対意見】

ガムやキャラメルは遠足中くちゃくちゃ噛み続ける行為がよくないからダメ、とかは分かりますが、おやつそのものが全面禁止はおかしいと思います。コロナ禍は仕方ないにしても、選ぶ楽しみ、友達に見せる楽しみ、交換する楽しみ。これって結構大きいと思うんです。その楽しみまで全面禁止って…〔Mさん〕

   ◆   ◆   ◆

「守る意味がある」「子どもが意味を分かったうえで納得して従える」

ルールとはそういうものであってほしいと思います。加えて、子どもがそのルールについていろいろ考えたり意見を言い合える、かつ他の子の考えや意見を聞き入れる機会があったらなおいいのではないでしょうか。

学校や先生にもさまざまな思惑ややむを得ない理由があるのはもっともだし、コロナ禍では新たに決めなければいけないルールも出てきます。

しかし、首をひねりたくなるようなルールで縛るのではなく、「子どもの自主性を重んじる」「子どもや保護者の意見を取り入れる」など、ルールを決める際の対応や工夫が大切になってくるのではないでしょうか。

(まいどなニュース/BRAVA編集部)

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