マンションの駐車場で鳴いていた子猫を保護 威嚇していた「イカ耳大王様」は、猫好き夫婦の唯一無二の存在に
■駐車場で鳴いていた子猫
おーちゃん(4歳・オス)は、2017年9月末、保護猫活動をしている人が住むマンションの駐車場でニャーニャー鳴いていた。子猫だったが警戒心が強く、捕まえようと思ってもすぐ逃げてしまうので、数日がかりでやっと保護したという。保護された時は、イカ耳状態だった。その後、おーちゃんは里親を探すため、譲渡会に参加した。
■猫アレルギーでも猫は飼える?
千葉県に住む吉田さんは、もともと夫婦で猫が好きで、いつか飼いたいと考えていた。ただ、二人とも仕事が忙しく余裕が無かったので、命を飼う責任の重さに自信を持てなかった。加えて、吉田さんは猫アレルギーだった。
「猫を飼っている何人かの人と話す機会がありました。ビックリしたのですが、猫を飼う前は猫アレルギーだったという人が多かったんです。猫を飼って猫アレルギーが無くなったという人が何名かいることを知り、私も治るのではないかと思い、いつしか猫を飼いたいという気持ちが強くなっていきました」
その頃、近くで保護猫の譲渡会があることを知り、何回かいろいろな譲渡会に足を運ぶようになり、おーちゃんに出会った。可愛いと思った猫は数匹いたが、吉田さんは、なぜか可愛いという印象の無かったおーちゃんを選んだ。今も不思議だという。そして猫アレルギーは知らぬ間に無くなった。
■イカ耳大王様、唯一無二の存在に
2017年12月末頃、おーちゃんを迎えたが、おーちゃんは神経質な子で、家に来て数日はイカ耳状態。ハンモックからあまり出て来なかった。
「元の名前は『イカ耳大王様』、そのままだと長いので大王様→おうちゃん→おーちゃんとなりました」
おーちゃんはとても優しく温厚、甘えん坊でさみしがり屋だ。弟(1年後に来た猫)にも優しい。控えめな性格だか、なざか朝だけ主張が激しくなりがちだという。
夫婦喧嘩をしても、おーちゃんがいるから空気が和むことも多く、助かっているという。おーちゃんに気を遣うようになり、家の中がキレイになった。
「仕事が終わったら早く帰らなきゃと思いますし、おーちゃん中心の生活に。充実していて、おーちゃんがいるだけで幸せな気持ちになります。気持ちがとても明るくなって、ストレスフリーになったので、仕事を含め、いろいろなことが上手くいくようになりました」
吉田夫妻にとって、おーちゃんは唯一無二の存在。可愛くて仕方がないという。
(まいどなニュース特約・渡辺 陽)