日中は人を寄せ付けないが、夜になると甘えん坊 保護猫カフェから迎えた超ツンデレ猫、家族みんなの癒しに
■「引越しするなら猫を飼いたい」
あずきちゃん(1歳・メス)は、子猫の時、愛知県の動物愛護センターにいたのだが、名古屋の保護団体「花の木シェルター」に引き出された。花の木シェルターでは、引き出した子猫の里親探しを保護猫カフェChaton(チャトン)と手分けして行っている。
同じ頃、愛知県に住む石河さんは引っ越しをしたのだが、長女だけ転校をしなければならず、「引越しするなら猫を飼いたい」と言われた。動物番組が大好きだった長女は猫ならなんでもいいというわけではなく、「保護猫を飼いたい」と言ったので、保護猫カフェ Chatonに見に行くことになったという。
■どんな子か分からないけどこの子がいい
2021年3月、石河さん一家は Chatonに行ってみた。とてもかわいい猫たちが元気に遊びまわっている中、あずきちゃんは長男のそばでずっと眠っていた。「どんな子か分からなかったので聞いてみると、すごくわんぱくで遊ぶのが大好きですと。でも、 ずっと寝ていたので正直どんな子なのか全然分からなかったのですが、とにかくあずきがいいということになったんです」。
4月になって花の木シェルター代表の坂田さんがあずきちゃんを連れてきてくれた。あずきちゃんは部屋に入った途端、寝ていた息子のお腹の上に乗っかり様子を見ていた。環境の変化によるストレスで猫風邪をひき、耳疥癬も発症したが、完治する頃には慣れてきたのかリラックスして寝るようになったという。
「この頃から夜、私と一緒に寝るようになりました。Chatonさんで多くのお客さんと接していたおかげで来客には驚かず、撫でてもらったら舐め返しています」。名前は、おもちシリーズにしようということになり、肉球の色にちなんで「あずき」という名前にした。
■最高のツンデレ猫
あずきちゃんは、石河さんによると「最高のツンデレ猫」。寝る時は一緒にベッドに行き、石河さんの腕の中でふみふみして朝まで寝るが、日中はツンツンで1メール以内に近づくのもダメ!と人を寄せ付けないことがある。遊ぶことが大好きで、おもちゃを持ってきて「遊ぼう」とねだるが、それも夜だけだ。抱っこと爪切りとお風呂は大っ嫌い。いつもフーフーと鼻息荒く見つめて怒るが、引っ掻いたり噛んだりすることはない。限界になると「アオーン」と一鳴きする。
「普段はサイレントニャンコです。初めてのお風呂の時はいろいろキャパオーバーになり、放心状態で固まり、顔が大変なことになりました(笑)」
猫を迎えるにあたり、石河家では猫当番を日替わりですることになった。朝バタバタで時間に余裕がなかった子供たちも、週2日の当番の日は少し早く起き、ごはんの用意をしてトイレをきれいにしてからでかける。帰宅するとまずトイレを確認し、デレデレな挨拶をしてから部屋に入る。あずきちゃんが来てくれたおかげで、家族みんなが癒されているという。
(まいどなニュース特約・渡辺 陽)