「えっ、こんな所に子猫のお尻!?」プロの“救出劇”に驚き わずか3センチの隙間から出られなくなった

長崎市大橋町にあるボウリング場で、わずか3センチほどの柱の隙間に入り込み出られなくなってしまった子猫が発見されました。そこで、ボウリング場から子猫のレスキュー依頼を受けたのが、同市内の動物愛護団体代表でプロアニマルレスキュー隊の隊長・浦川たつのりさん。現場に駆け付けたところ、ボウリング場の出入口右端にある柱の根元の隙間から子猫の白いお尻だけが出ていたといいます。

子猫の身体を左右に揺らしながら少しずつ下に引っ張り出すなどして柱から子猫を救助。子猫はけがもなく無事だったそうです。

浦川さんによると、子猫が見つかったのは今月6日午後9時ごろとのこと。ボウリング場の施設に入居する焼肉店のお客さんが鳴いている子猫を見つけました。子猫は柱の隙間に頭から入り込んだようで、身体ごとはさまってしまったとのこと。ボウリング場の店長さんがすぐに警察を呼んで、キャットフードを置いてみたり、下から引っ張ったりと子猫の救出を試みましたが、全く出て来ず…おまけに引っかかれてしまい、手に負えなくなって浦川さんのところにレスキューを依頼したといいます。

駆け付けた浦川さんは手袋をはめ、子猫の状態を確認。指を使って子猫の皮膚を外側にずらしてあげながら、身体を左右に揺らし傷付けないようにと慎重に引っ張り出したとのこと。引っ張り出す際には、子猫は少し痛いのかニャーニャーと鳴き続けましたが、2分ほどで柱の隙間から子猫を救出できたそうです。

わずかな隙間からのレスキューについて、浦川さんは「これまでも狭いところから猫をレスキューした経験はありますが、こんな小さな隙間はレアケース。狭い空間から出すときの力の入れ方の微調整が難しく、今回は子猫の身体を左右に揺らしながら皮膚を少しずつ外に出しつつ、かつ、かまれないように行いました。子猫は痛そうに鳴いていて少しかわいそうだと思いましたが、そのままにしていたら死んでしまいます。心を鬼にして引っ張りました」と話します。このように「万が一、狭い空間などからの難しいレスキューが必要な場面に遭遇した場合にはプロのアニマルレスキュー隊や動物愛護団体に連絡してください」とのことです。

■救出された子猫の名前は、ボウリング場の店名にちなみ「ラッキー」ちゃん?

助けられた子猫は生後3、4カ月くらいの三毛猫(雌)。柱の隙間から出されたとき、全く威嚇することもなく「キョトン顔」だったとか。頑張ったご褒美にと、浦川さんから「ちゅ~る」をもらい、おいしそうに食べていました。

そして、ボウリング場の店長さんが子猫を引き取ることになりましたが、浦川さんはレスキュー現場では、ボウリング場の名称「長崎ラッキーボウル」にちなみ「ラッキー」ちゃんと呼んでいたそうです。“ラッキーガール”の子猫ちゃんでした。また、ボウリング場の隙間の前には、猫などが入り込まないように「重し」が置かれたそうです。

(まいどなニュース特約・渡辺 晴子)

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