店内全品50%オフ!関西の激安アウトレット「222」が東京上陸 新宿らしい売れ筋商品も
「店内すべて半額!」ーー関西で話題の激安アウトレット店「222(トリプルツー)」が2020年12月、関東に初上陸しました。ガットリベロ株式会社(本社、滋賀県栗東市)が運営する「222新宿店」。場所は東京・新宿東口。大都会のど真ん中にもかかわらず、222の目玉商品の一つであるお米も「すごく売れます。皆さん普通にお米の袋を抱えて帰られます」。コロナ禍による緊急事態宣言を経て、ようやく常連客も増えてきた今、新宿ならではの売れ筋商品も見えてきました。
■値札に2つの金額表示「通常価格→半額価格」
同社は現在、関西と関東に8店舗を展開。2020年12月16日に新宿店、2021年7月に関東2店舗目となる川崎港南店(神奈川県)をオープンしました。
安さの秘密は、ネットショップの返品商品や売れ残り、パッケージに傷がある商品など「訳あり商品」を仕入れているから。
店頭で目を引くのが、定価と半額後の2つの金額が表示され商品の値札シールです。例えば、エリエールの大人用紙おむつの場合「通常価格1320円→レジ半額価格660円(税込み)」。お得感が一目瞭然です。仕組みは、本部から各店に商品が届く→スタッフが店の専用ラベラー機でバーコードを読み込む→定価と値引き後の2つの金額が印刷されたシールが出てくる、というもの。金額は本部で登録しているので、金額の桁間違いなどのミスも防ぐことができるそうです。
■世の中そんなに返品商品があるの?
新宿店はビルの3、4階の2フロア構成。すぐそばには紀伊國屋書店新宿本店のビルがある新宿の一等地です。3階にはファッション、食品、キッチン用品、化粧品など。4階には楽器やペット関連、本などが所狭しと並んでいます。商品の入れ替わりが激しいため、行くたびに何に出合えるのか分からないところもお楽しみの一つ。常連客の中には週に4日通う人もいるのだとか。
新宿店店長の松岡努さんに話を聞きました。
──全品50%オフというのは本当ですか?
「最低半額です。中には95%オフの商品もあります」
──商品は安定して入荷するのでしょうか。世の中そんなに売れ残りや返品商品があるんですか?
「そう思いますよね。すごい量の商品が入ってきます。入荷数はむしろ増えています。店頭にも出せていない商品が山ほどあります」
──なぜ入荷数が安定?
「2年前からコロナ禍でリアル店舗が閉鎖し、ネットショップが盛り上がっています。残念ながら1%ちょっとは必ず返品が出ます。分母が大きくなっているので、返品の量も増えている。ネットショップが少なかった10数年前には多分こういった商売はなかったんだと思います」
■「ペットの自動餌やり器」は10分以内に完売
──新宿店の売れ筋ジャンルは。
「一番の売れ筋は楽器です。飛ぶように売れます。定価が高ければ高いほど売れます」
──これまでにどんな楽器が入荷した?
「クラシック、エレキ、ベース、バイオリン、ウクレレ、トランペット、クラリネットなどなど。ハープが入ったこともありますが、すぐに売れました。デジタルサックスは店頭に出し、Instagramにアップしたと同時に売れました。つい先ほどはバイオリンの弓も入荷しました」
──高額だけど売れた商品は?
「23万円のアンプや10万円近いヤマハの電子ピアノが売れました。楽器に関しては複数の常連客さんがついています。バンドやライブハウスの関係者らしい人たちが、週に3、4日は来られて、どんどん購入されます」
──音楽関係者が常連というのは新宿らしいですね。他の売れ筋は?
「新宿という土地柄かもしれませんが、防犯カメラなど防犯系のグッズもすごく売れます。自宅用の防犯モニターやドライブレコーダーなども売れます」
「カメラ付きのペットの自動餌やり器も売れます。カメラ付きなので外出先でもスマホで様子が見られて、餌が自動で出てきます。これまで40個ほど入荷しましたが、店頭に出すと10分以内に売れます」
「キッチン雑貨も鉄板商品です。ティファールやストウブ、バーミキュラなど、高額の鍋は100%売り切れる商品です。店頭に出して1日持たないです。他のアウトレットの半額ぐらいだから問い合わせも多いですね。電動歯ブラシや水だけで磨けるデンタルケアグッズもすごく人気です」
売れ残りの商品も多数入荷する同店。松岡店長はコロナ禍のマスク生活だからこその面白い現象も教えてくれました。
「化粧品の入荷が増えていますが、アイメイク商品だけは入ってこないんです。皆さんマスクだから目元だけは化粧をされるみたいで。一方で、下地やファンデーション、リップは売れ残った商品が一気に入ってきました」
■必見は「一番人気の品だけが並ぶ棚」
──店内で必見のコーナーは?
「新商品で多くの人が好みそうな物は入り口の2つのパレットに並べています。もう1カ所、最も人気の商品は3階のレジ近くに『222PAY』の棚があります。ここには一番人気の商品だけを並べています。弊社のアプリをダウンロードしてもらい、チャージし決済しないと買えない商品です。アプリをダウンロードしてまで買いたい人が買ってくれます」
筆者が訪れた日にも半額ではなかなかお目にかかれない化粧品ブランド「ロクシタン」のハンドクリームセットなどが並んでいました。
──買い物におすすめの曜日は?
「強いて言えば金土日あたりがより多くの商材が出ている可能性が高いです。それでも平日しか来れない方のために、毎日、人気商品は出しています。目玉商品はインスタやTwitterなどSNSで紹介して店頭に出していますが、紹介している物はごく一部。実際にはそれ以上に並べています」
──認知度も上がっているのでは?
「まだまだです。関西地区での開店日は100人以上が並ぶのに、新宿店の初日に並んだ人は2人だけでした。お客さんからも『ここいつまでですか?』と尋ねられたこともあります。期間限定の催事会場だと思われていたようです。開店から半年後には緊急事態宣言が発令され、新宿の街も人が減りました。先月ぐらいからやっと人通りも増え始め『以前テレビで見てやっと来れました』という人がようやく来店し始めたところです」
「徐々によくなってきたところ」という松岡店長の言葉を裏付けるように、話を聞いている先から、3本並んでいたギターが1本売れ、さらに別の客がバイオリンを抱えてレジへ向かいました。楽器目当ての同店ファンがいることは間違いなさそうです。
▽222新宿店
住所:東京都新宿区新宿3-18-1丸井新宿東口ビル3、4階
営業時間:午前10時~午後8時
定休日:無休(1月1日除く)
電話:03-3226-0222
▽「222」店舗情報
栗東店(滋賀県栗東市)、堅田店(滋賀県大津市)、彦根店(滋賀県彦根市)、野洲店(滋賀県野洲市)、宇治店(京都府宇治市)、平野店(大阪府大阪市平野区)、新宿店(東京都新宿区)、川崎港南店(神奈川県川崎市川崎区)
(まいどなニュース・金井 かおる)