森友裁判「認諾」で終了、夜回り先生「こんな馬鹿なことが認められていいのか」賠償金は税金から
「森友問題」で財務省の決裁文書改ざんを苦に自殺した近畿財務局職員の赤木俊夫さんの妻・雅子さんが国に損害賠償を求めた訴訟で、国は赤木さんの自殺と改ざん作業との因果関係を認め、「認諾」の手続きをとって裁判を突然終了させた。国が「非」を認めながらも、真相はあいまいなまま、これ以上の追及はされないことになるが、雅子さんは17日に財務大臣に宛てた直筆の抗議文を渡すなど、背景にある事実の解明を求めている。「夜回り先生」こと教育家の水谷修氏は「森友学園問題を終わらせてはいけない」と題し、思いをつづった。
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森友学園に関する決裁文書の改ざんに関与し自殺した財務局職員に関しての裁判に関して、国が賠償請求を全面的に認め、1億円あまりの賠償金を支払うことで裁判を終わらせました。
こんな馬鹿なことが認められていいのでしょうか。1億円あまりの賠償金を支払うのは、国なのでしょうか、まさに被告であった財務省なのでしょうか。どちらにしても、当たり前ですが、私たちが支払った税金から支払われるわけです。私たちの汗を流して苦しんで納めた税金を、自らの不始末の後始末で使う以上、なぜ、そのようなことになったのかの、国民全員に対しての説明責任があります。それもせずに、しかも自分たちの責任を明確にすることもなく、国民のお金で始末を付ける。許されることではありません。
だれが、この文書改ざんの指示を出したのか、それは何のためだったのか、当時の首相やその家族に対する忖度なのか。それをはっきりさせることなく、いやはっきりさせたくないからなのか、一方的に裁判を終わりにするために賠償責任を認め、その賠償を私たちの血税で支払う。こんなことが許されていいでしょうか。
本来、官僚、すなわち国家公務員が守るべきものは、国民とこの国であって、ある政治家、あるいは与党や首相ではないはずです。安倍政権下では、それが何かないがしろにされてきたように感じるのは、私だけではないはずです。
国の公的文書を改ざんされることには、何らかの目的があるはずです。それが何なのか、どうしてそのようなことをしなくてはならなかったのか、してしまったのか。国民に対して、国と財務省は、きちんと説明する義務があります。私たちの税金をその後始末に使うのですから。それが、ない限り、私は、国への税金を納めたくありません。これは、私だけではないはずです。本来、それに関わった人たちが、当然犯罪者なのですから、彼らが支払うべきお金です。なぜ、犯罪者の後始末を、私たちに負わせるのか。許せません。
今回の被害者である赤木さんにお願いがあります。ぜひ、この賠償金は、このような形で受け取らないでください。このことばが、ご主人を亡くした赤木さんに対して酷いことばであることはわかっています。でも、これは、本来、関わった人たちが自分で責任を取るべきものです。決して、すべての国民は、この改ざんを認めているわけではなく、その改ざんにも関わっていません。無理があることは承知していますが、こんな馬鹿なことをした人たちにその責任を取らせてください。
ある政治家は、この問題に家族が関わっていたら、政治家を辞めると国会で言っていました。その政治家に聞きたい。今回の賠償責任を国が、財務省が認めたことは、それこそが、あなたとあなたの家族に対する忖度だったのではないかと。