情報サイトで一目惚れした保護猫を家族に迎えたら笑顔が増えた 犬派の父もすっかりメロメロ

■保護猫を飼おう

ルアンちゃん(4歳・オス)は生後3カ月くらいの時、千葉県船橋市で、個人で犬や猫の保護活動をしている人に保護された。ただ、その人の家には他にも保護した犬や猫がいた。ルアンちゃんは先住猫と折り合いが悪く、保護主は地域の情報交換サイト「ジモティー」で、先住猫のいない家庭で1匹だけ飼ってくれる里親を募集した。

同じ頃、東京都に住む川越さんは、家族で猫を飼いたいと思って探していた。川越さんのお父さんは転勤に伴って転居することが多かったが、3年前にやっと落ち着いて暮らし始めた。ペットを飼うことを考え始めたが、お父さんがあまり猫が好きではなかったので、最初は「犬がいいのではないか」と考えていた。しかし、両親は共働きで、家族みんなが結構忙しかったこともあり、留守番のことも考え、猫を飼おうということになった。

川越さんは昔から保護犬や保護猫が出てくるテレビ番組が好きでよく見ていた。お母さんと「飼うなら保護犬や保護猫がいいね」と話していたという。

■ジモティーで一目惚れ

川越さんは譲渡会や保護猫カフェに足を運んだが、なかなかご縁がなかった。

「譲渡会でいい猫ちゃんに出会っても既にたくさんの希望者がいましたし、1匹だけ飼いたいと思っていたのですが、私が行った猫カフェでは、2匹一緒に譲渡するのが条件になっていました」

お母さんがジモティーに里親募集コーナーがあると言ったので見てみると、いろんな猫が掲載されていた。ジモティーに掲載されている猫は大人猫が多く、希望していた赤ちゃん猫はいなかったが、ルアンちゃんを見つけた時、その可愛さに一目惚れしたという。2歳というのも気にならなかった。すぐに保護主にメッセージを送ると、何人か希望者がいたが川越さんが選ばれた。

■家族の笑顔が増えた

6月、保護主さんが車でルアンちゃんを連れてきてくれた。用意していたゲージに入れたが、緊張していたのかトイレでうずくまっていた。夜になるとケージから出たいと鳴いたので、外に出してあげたという。ルアンちゃんは、1週間ほど経つと撫でさせてくれた。

「保護猫なのでもっとかかると思っていたのですが、思っていたより早く触らせてくれて嬉しかったです」

ルアンちゃんが来た翌朝、お父さんは朝早く仕事に行った。家族が起きるとルアンちゃんの姿がなく、川越さんとお母さんは家の中を大捜索した。「『お父さんが出る時に一緒に外に出ちゃったんだ』と、母と私は半泣きでした。でも、遅れて起きてきた兄が、ベットの下にいるルアンを見つけたんです。寿命が縮まりました。それ以来、1時間に一度はルアンの居場所を確認しています」

ルアンちゃんを迎えてから、犬派だったお父さんもすっかり猫派に。家族で、その日の様子を話したり、可愛く撮れた写真を見せ合ったり、会話が倍以上に増えたという。

「何か嫌なことがあって帰ってきても、ルアンの顔を見れば気が楽になります。ルアンは家族の笑顔を増やしてくれるんです」

(まいどなニュース特約・渡辺 陽)

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