朝練習したら午後はヒマ…サッカー元日本代表、大久保嘉人が明かした禁断の真実 「Jリーガーよイクメンたれ」
サッカーの元日本代表で、今季限りで現役を退いたセレッソ大阪の大久保嘉人さん(39)が「俺は主夫。職業、現役Jリーガー」(講談社)を出版しました。2021年に東京ヴェルディからセレッソ大阪に移籍し、首都圏を離れ、大阪で小学4年生の三男と暮らした日々をつづっています。プロ生活と子育てをこなす様子がメディアで紹介されるたび、同僚のJリーガーから「いらんこと言うなよ~!」とブーイングに遭ったとか。大久保さんに取材すると、そこにはプロ選手の間で公然の秘密となっている「禁断の真実」がありました。
■サッカー選手は時間も体力も余ってる
大久保さんは国見高校からセレッソ大阪に入団。スペインやドイツ、ヴィッセル神戸でのプレーを経て、川崎フロンターレで3年連続Jリーグ得点王に輝きました。J1歴代最多の191得点を挙げ、日本代表としてもワールドカップ2大会に出場しました。
日本サッカー史に偉業を刻む大久保さんが「普通の仕事しているお父さんより(サッカー選手は)時間も体力も余っている」「家事も育児もする余力がある」と「俺は主夫ー」に書いています。体をぎりぎりまで酷使し、勝負の世界でしのぎを削るプロ選手に余力があるのでしょうか?
■苦情の理由「みんなゆっくりしたいんですよ(笑)」
大久保さんは「朝練習したら、午後は何もない」「家に帰って寝てもいい。時間はめちゃくちゃありますよ」と午前中に練習が終わる分、午後は時間が空いている、とプロ選手ならではの実情を明かします。では、サッカー選手はイクメンになれますか?「間違いなくなれる。やってみるとなかなか楽しいよ」ときっぱり。ではなぜ同僚から苦情が…。「みんなゆっくりしたいって。そうなんですよ」と苦笑いを浮かべます。
確かにプロの世界では毎年有望な若手が入団し、出番を奪われればあっさりクビを切られます。せめて家では身も心も休ませたい…と考えるサッカー選手が多いのかもしれません。大久保さんも三男と大阪で暮らすまでは、それほど家事に協力的でなかったといい、「俺が(違う選手に)書かれてたらイヤだったし」とも話します。大久保さんの子育ての様子が報じられて、「(妻に)言われる」とこぼす同僚がいたとか。
一方で、大久保さんは子どもとの暮らしは、三男の成長にもつながったといいます。
「毎日ご飯作ってるわけじゃないし、コンビニ(で買う)とかもあるし。助けてくれる人もおるし、子どもの経験値も上がる。怒られる前に自分でやるようになった」
これまで競技に打ち込む選手とそれを支える妻、という構図で報じられることが多かったプロの世界。既存の価値観をひっくり返しかねない「俺は主夫。職業、現役Jリーガー」は、プロ選手の妻ならずとも必読です。
(まいどなニュース・伊藤 大介)