保護した子猫は、ツンデレの女王様に 初めて飼う夫がメロメロ「新居も猫ファーストです」
■保護したけど飼えない
雛ちゃん(15歳・メス)は、2006年、兄猫の迅くんと一緒に神社に捨てられていた。大阪府に住む藤田さんの兄の友人が発見。2匹を保護したが、猫アレルギーを発症し、飼えなくなったという。話を聞いた藤田さんは放っておくことができず、兄妹揃って家族に迎えた。
当時、体重は迅くんが900gほど、雛ちゃんが700gくらいだった。猫風邪もひいておらず、元気いっぱいだったという。
2匹はとても仲良しで、いつも一緒に転げ回って遊び、遊び疲れたらピッタリくっついて寝ていた。
■ヤンチャな先住猫、子猫の世話をする
藤田さんは、2匹を迎えた時、先住猫の寅次郎くん(8歳)と左之助くん(7歳)を飼っていた。
寅次郎くんは控えめな優しい子で、左之助くんは男気あふれる子だった。
「最初は、先住猫がいじめるのではないかと心配していましたが、隔離期間を経て、様子を見たあと子猫をケージから出すと、意外だったのですが、左之助がせっせと世話を焼くようになったんです。寅次郎は世話することはありませんでしたが、毛繕いをしてあげていました」
20年ぶりに猫の女の子を迎え入れたので、“いかにも女の子”という名前にしたくて、雛ちゃんという名前にした。迅くんは、長毛でおっとりした性格、鈍臭かったので、逆に“迅速”の迅くんにしたという。ただ、残念ながら迅くんは12歳の時に病気で亡くなった。
■新居も猫仕様
雛ちゃんは、一言で言えば“ツンデレ女王”になった。
「『雛ちゃん~』と呼んでも、耳だけこちらに向けて、決して来てくれません。来てくれるかと思ったら途中でやめてしまうので、私は思わず『来てくれへんのかいっ!』と。『ご飯ちょうだい』とニャーニャー言うので、用意してあげても『これやったらええわ』と、プイッとするような子です(笑)」
ただ、雛ちゃんは、人を噛んだりシャーッと威嚇したりすることはない。とても温厚で、大和撫子のような子なのだという。猫が大嫌いで、後に藤田家の一員になる柚子ちゃんと琥太郎くんとはソリが合わない。
藤田さんは物心がついた頃からいつも家に動物がいたので、子猫を迎えても特に大きな変化はなかったが、夫はものすごく変わったという。
「今まで猫と暮らしたことがなかったので、猫の魅力に大ハマりしたようです。猫たちのご飯の食べ方の違いや、便の状態までチェックしていて、その観察力には感心します。生活ペースも全て猫中心。新居もお猫様ファーストの設計にするくらい猫が大好きな夫になりました」
(まいどなニュース特約・渡辺 陽)