山手線の駅で「マンション価格」が最も値上がりしたのは…周辺で現在も再開発が続く、港区にできた新駅
値上がりが続くマンション市況。JR山手線全駅の周辺にあるマンションを対象に、2019年12月対比2021年12月の平米単価の値上がり率を調べたところ、最も値上がり率が高かったのは、田町駅と品川駅の間に2020年3月14日に開業した「高輪ゲートウェイ駅」(東京都港区)だったそうです。2019年12月対比で約145%に値上がりしていることがわかりました。
マンションの資産価値が一目でわかるアプリ「カウル」を運営する株式会社ハウスマートが行った調査です。集計対象となるマンションは「各駅から徒歩10分圏内」「広さ40平方メートルから80平方メートル」「築年数2002年以降」の物件。JR山手線には30の駅がありますが、東京、有楽町、新橋、品川、新宿、原宿の6駅に関しては2021年12月1日時点で対象となるマンションの数が1件以下だったため、集計対象から外しているそうです。
24駅のうち、高田馬場駅を除いた23駅が値上がりしており、平米単価の平均値上がり率は119.6%でした。なお、上位10駅においては129.6%と、18カ月連続で上昇している首都圏平均値上がり率116.7%(公益財団法人 東日本不動産流通機構 MarketWatchサマリーレポート2021年10月度より)に対して、約13ポイント高い水準だったそうです。
値上がり率トップとなった高輪ゲートウェイ駅は、JR東日本が進める品川駅北側エリアの都市開発計画「グローバルゲートウェイ品川」の一部で、国際交流拠点となるような街づくりを目指し、現在も一帯の再開発が進められています。2027年にはリニア中央新幹線の開業も控えており、同社は「高輪ゲートウェイ駅のみならず、品川駅など周辺のマンション価格変動に引き続き注目です」と述べています。
調査結果について同社は、高輪ゲートウェイ駅のほか、東急による再開発が現在進行形で続く渋谷駅、数多くのタワーマンションと商業ビル開発がこれからも予定されている池袋駅と大崎駅の4駅について、再開発エリアの人気を反映していると説明。「既に東京都内トップクラスの価格帯にも関わらず、価格を伸ばしました」としています。
一方で「穴場エリア」とも言える、利便性が高いにも関わらず中古マンション価格が手ごろな地域に注目が集まり、価格が大きく上昇しているそうです。御徒町駅、日暮里駅、西日暮里駅、大塚駅、田端駅、巣鴨駅といった穴場駅が人気を集めていることが明らかになったといいます。