「本当にやめてほしい!」「命は数千万では買えません」 病院にかかるマンション業者の営業電話が問題視

病院にかかるマンション業者の営業電話がSNS上で問題視されている。

きっかけになったのは「本当にやめてほしい!突然病院にかかってくるマンションの営業電話。病院関係者を装い、医師に電話を取り次ぐよう促してくる。毎回手口もパワーアップし騙される職員もちらほら。私たちは目の前の命を助けるのに必死。命は数千万では買えません。お願いだからその邪魔をしないで欲しい。」という看護師・SKY BLUEさん(@skyblue_nurse)の投稿。

いくら仕事とはいえ、患者の命を預かる病院にまで姑息な営業の電話をかけるとは…。SKY BLUEさんの抗議の声に、病院関係者とおぼしきSNSユーザー達からは

「めっちゃわかります!病院にやたらマンション契約勧誘みたいな電話がきてました。A先生の電話番号を教えてくださいなど、名指しでくることもありました。悪徳だなあと。そんな電話に正直付き合ってる暇ないです 命と勝負してます。」

「電話来た時は興味あるふりをして資料を取り寄せてください! そして資料が来た後に断ってください。再勧誘の禁止というのがあります 会社名がわかるので病院の事務長がその会社にこの病院に二度とかけてくるな かけてきたら都道府県知事に報告すると伝えてください! これでその会社からの電話止まる」

「マンションの営業電話もですけど 節税指南みたいな医師あての電話多いんです 14年ぐらい某市内でも一晩に70人ぐらい来院ある救急病院に居ましたが…21時とかにも 大体の手口はわかりましたけど 医師とくに研修医はやめていただきたい 1年は声でわからないです」

「当院にもかかってきます。医師になりすまして、研修医につないでほしいとか、卸業者の名前を語って代表をすり抜けたり… 毎年5月すぎくらいに、新入職の方が電話を取り始める頃にかかってきます。最終的にはワンルームマンションの投資話のようです」

「過去かかってきた不動産営業が名乗った悪質なもの

・某大学病院の医師

・某病院の医師

・職員のBです

・救急隊のCと申します

悪質過ぎるので間違えて職員さんが取り次いでしまっても怒らないであげてくださいm(__)m」

など数々の共感のコメントが寄せられている。

SKY BLUEさんにお話を聞いた。

--業者がどのような手口を使って身分を偽るのか、具体例をお聞かせいただけないでしょうか。

SKY BLUE:院内や院外の医師の名前を名乗り、「Dだけど、院内PHS忘れちゃったからE先生のPHS番号教えて」とか「学会のナントカの事でF先生に確認があるからPHSに転送して」などという手口だったり、院内の事務などを装い医師に連絡を繋ごうとしてくるケースが見受けられます。Twitterのリプにもありましたが、患者さんを装い医師に電話を繋げさせることもあるそうです。

共通して言えるのは、絶対に最初に電話をしてきた段階で会社名は名乗りません。病院のHPなどで仕入れた実在する医師の名前を名乗ってきたり、佐藤や鈴木など実在しそうな事務員の名前を名乗ってきたりします。

--病院ではこのような業者の電話を取った際、どのような対応をされるのでしょうか?

SKY BLUE:実際に、私がこの電話を取ったことがないのですがいつも院内に「注意事項」として周知される方法としては、まずはすぐにPHSの番号を教えたり転送したりするのではなく、「折り返します」と伝え相手方の氏名と連絡先を聞いて電話を切るという対応をするように言われています。

病院では基本、代表電話に繋がることが多いので直接病棟に電話が繋がる時は少ないのですが、退院時などに何かあればこちらに連絡をということで病棟の直通番号などを患者さんに伝えることもあります。もしかしたら、そこから電話番号が知られているのかもしれません。

--これまでのSNS上の反響への感想についてご感想をお聞かせください。

SKY BLUE:最初にツイートした際には、ここまでたくさんの反応をいただけるとは思いませんでした。また、看護師の狭い範囲で被害に遭われている方はいると思ってはいましたが、看護師という職種以外でも多くの業種の方が被害に遭われており驚きました。

普段の生活の中で不満に思うことはあっても忙しい日々の中で忘れ去られていったり、口に出すまでもないかなと思い現状が露呈しないことってたくさんあると思いますが、発信することで情報が拡散され何か問題解決に繋がるきっかけとなれば良いなと思いました。たくさんの共感や対処法を教えていただき、とても感謝しています。

業者の方も仕事としてされており生活がかかっているので必死なのだとは思いますが、営業対象とされている医師などを含め、医療従事者は患者さんの命最優先で仕事をしているので、そのことをもっと理解していただいて業務に影響を及ぼすことはしないでいただきたいなと心から思います。

   ◇   ◇

このような営業電話をかけること自体が仕事へのマイナスになるという認識が広がってくれることを願うばかりだ。

なお今回の話題を提供してくれたSKY BLUEさんは日頃Twitterを通して、人がポジティブになれる情報や、看護師の現状や今までの看護師業を通して感動した経験、そして今後の社会問題である超高齢社会における認知症への理解につながる情報を発信している。ご興味のある方はぜひチェックしていただきたい。

(まいどなニュース特約・中将 タカノリ)

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