「ママ助けて…!」我が子を救出しようと奮闘する母猫の姿が220万再生超!決死の綱渡りに「素敵な親子愛」と感動の声
子猫を想う母猫の愛情がひしひしと伝わる動画がSNSで話題です。
登場するのは、母猫のクロと子猫のシロ。丸太が架かった大きな川を渡れず、声をあげて助けを求めるシロのもとに、クロが小走りで駆けつけます。そして、お手本を見せるように丸太を渡ってみせるのですが-、振り返ると我が子はついてきていません。
焦った様子で子猫のもとに戻り、今度は口にくわえて運ぼうと試みますが、すでに生後5カ月ほどのシロは運べる重さではないよう…。そこで仕方なく再び丸太を渡ってみせ、振り返りながら子猫の一歩を促します。すると、ようやくシロが丸太の上に歩を進めました…!
「シロー!」「がんばれ!」「おいで!」と呼びかける人の声が山々に響く中、母猫を求めて鳴きながら、一歩ずつ丸太のうえを進んでいく子猫。ところが3分の1ほど進んだところで、「やっぱり無理!」とばかりに引き返してしまいました。
実はこの川、すぐ横にちゃんと橋が架かっているのですが、猫親子には丸太の道しか見えていない様子。途方に暮れる猫親子を見かねて、子猫をひょいと救出したのが投稿主の「ようのすけ」さんです。
「猫が近くにいる環境で育ったので、優れた運動神経を信頼した上で、この状況を親猫がどう対処するのか気になってしばらく見守っていました。だけど、どうにもならないようで、クロにも『助けてほしい』と訴えられている気がして救出しました」
雄大な自然の中で、我が子を助けようと奮闘する母猫。そして、母の背中から学ぶように勇気を振り絞る子猫と、その様子を温かく見守る人たち…。たくさんの温もりが詰まったこの動画は、TikTokで約6万回、YouTubeでは223万回再生を記録しています。
投稿主のようのすけさんに、動画の状況を伺いました。
--シロとクロは地域猫ですか?
うちの家族です。私の家は山と川に囲まれ、近くにコンビニや自販機もない地域です。こうした田舎では去勢手術をしなかったり、外を自由に行き来できる飼い方をする人が少なくなく、当時はうちもそうでした。しかし、よその猫との交尾や病気、衛生面といったリスクを考え、今は室内飼いです。
シロの子どもであるトラを含め、現在は3世代3匹と暮らしています。兄弟猫たちは里親さんを探して送り出し、うちの3匹も避妊・去勢手術を終えました。
--では、動画は少し前の出来事なのですね。
2019年です。父が川のそばでずっと何かを見つめているので様子を見に行ったところ、動画の場面に遭遇しました。日頃お昼寝ばかりしているクロがこの状況をどうするのかと思って見守っていましたが、どう助けようかと必死に考えている姿に驚かされました。
--子猫も勇気を出しましたね。
あの丸太は、湧水を自宅までつなぐパイプを取り付けるために設置したものなのですが、シロが渡っているときはひやひやしました。でも、この場面を見て、動物の世界でも親は愛情深く頼もしいんだと感じましたし、子どもはやはりわんぱくで未熟者。人間同様に親の背中から学び、成長していくのだなと感動しました。
--シロはその後、同じ失敗はしていませんか?
懲りたようで、あの橋の下に入ることは二度とありませんでした。ただ、シロの子どものトラは最近、家の中の高い場所から降りられなくなり、このときのシロのような鳴き声で助けを求めていました。
--シロは、昔のクロのように助けに行きましたか?
いえ、薪ストーブの近くで寝ていました。おそらく、僕が助けるだろうと思っていたのでしょうね(笑)。
--動画の視聴回数が200万回を超えましたね。
ホームビデオ感覚で撮影・編集したものだったので、まさかこんな再生回数になろうとは想像もしていませんでした。クロとシロにはご褒美にちゅ~るをあげました(笑)。たくさんのコメントも嬉しかったです。
いざというときには助けるけれど、成長をぐっと見守るのもひとつの愛の形。投稿には、
「素敵な親子愛。感動しました」
「一本の映画を観たよう」
「安易に手を出さない姿勢が良いですね」
「共存感がすごくいい」
「微笑ましい光景。すべてが愛おしい」
など、数多くのコメントが寄せられました。
TikTokやYouTubeを通して、田舎暮らしの魅力を発信しているようのすけさん。古民家でのびのびと暮らす3世代の猫たちも、たびたび動画に登場します。
「緑に囲まれ、四季折々の景色や収穫を楽しめる田舎暮らしの魅力を伝えたいと思って発信をはじめました。憧れの都会で暮らしたこともあるけれど、僕はどうやら田舎の方が好きみたい。こんな暮らしをしている人や猫もいるんだと楽しんでくれたら嬉しいです」
(まいどなニュース特約・鶴野 浩己)