憧れの「真っ赤なポルシェ」借りて乗れます! 全国唯一・ポルシェ専門のレンタカー屋さんを訪ねてみた

 近頃はエコカーやサポカーに押され気味ですが、やはりスポーツカーに憧れる人は少なくないでしょう。クルマは実用的な道具ですが、人の意思で走るもの。「人の能力を補助・拡張してくれるもの」ということもできますよね。軽快に、またパワフルに走るクルマを操ることに、ある種の快感を感じる、これは否定できない魅力だと思います。特に筆者のように、子供時代にスーパーカーブームの洗礼を受けた世代には、そう感じる人も少なくないのではないでしょうか。

 そんなスポーツカーの中でもポルシェというと、性能でも知名度でも代表的なブランドですよね。国民的歌手に「緑の中を走り抜けてく真っ赤なポルシェ」なんて歌われていたのですから、「お茶の間の家族全員が知ってるスポーツカー」ということでしょう。まさに国民的スポーツカーです。

 言うまでもなく、ポルシェは高価です。新車はもちろん、中古車でもおいそれと買える値段ではありません。また、大家族が快適に乗れたりとか、荷物がたくさん積めたりとか、めちゃくちゃ低燃費だったりとか、そういう意味で「実用的なクルマ」ではありません。代表的な911の場合、後部座席に大人が乗ると背筋を伸ばせる高さはありません。購入に当たっては経済的な事情と、それ以上に家族の説得など乗り越えなければならない様々な問題が立ちはだかります。

 やはり「憧れのスポーツカー」なのです。

■「ポルシェに乗ってみたい」を叶えてくれる

 そんな夢を少し叶えてくれるのが、大阪府箕面市のポルシェゲートさんです。ここは全国唯一、ポルシェ専門のレンタカー屋さんなんです。お店を切り盛りされている担当の方にお話をうかがいました。

 --まず、なんでポルシェ専門なんでしょうか?

「それは、オーナーがポルシェに惚れ込んでいるからです」

 --ポルシェ、特にここはビンテージとも言える空冷エンジンのモデルが中心ですよね。クラッチとかシフトとか取り扱いが難しいとされるクルマですが、レンタルされるのはリスクが大きくありませんか?

「よく言われるほどポルシェのクラッチは難しくはないんですが、まあ個体によってシフトの入りやすさとかの癖はありますね。ただ、マニュアルのポルシェっていうことで、乗りたいという人もほぼそれなりにわかってる人ばっかりなんで、特にこれまでトラブルは無いですね。慣れてない若い人とかにはレンタル料も含めてそこそこに敷居が高いとか、そういうことがいい方向に働いてる気はしますね」

…確かに、免許取り立ての若い人がいきなり乗ろうとは思わないでしょうね。一通り経験を積んだドライバーでポルシェに強く憧れている、または購入しようとしているのだけどその前に実際に乗ってみたい、そういう人がレンタルされるのかも知れません。

■春にはカフェもグランドオープン

 ポルシェゲートさんのガレージには、珍しいオートバイもたくさん並んでいます。ホンダのCB1100Rやスズキのカタナなど、そのほとんどは1980年代の貴重な国産バイクです。これもオーナーのコレクションなんだそうです。あの空前のバイクブームのころに青春時代を過ごした年代には、これまた眼福というか、めくるめくシアワセの空間ですね。実は担当の方も筆者と近い年代で、この辺りのことを話し出すと次から次に話題が途切れませんでした。

 そして今年の四月から、ポルシェゲートさんはカフェも始められるそうです。いまはまだプレオープン期間ですが、本格的に始動すれば「空冷ポルシェとビンテージバイクを愛でながらくつろげる夢の空間」になりそうです。

 「レンタルはちょっとハードルが高いかな、という人も気軽に来ていただける場所にしていきたいんですよ」

  大阪府箕面市、国道171号からすぐの行きやすい場所です。暖かくなったらドライブやツーリングの折にでも、ぜひ立ち寄ってみてください。

(まいどなニュース特約・小嶋 あきら)

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