高さ数メートルの駐車場のフェンス外に子猫が!?猫好きの夫が威嚇されながら保護→一転、ゴロゴロ甘えたさんに
■ホームセンターの駐車場にいた子猫
めいちゃん(約8ヶ月・メス)は、2021年7月12日、兵庫県のホームセンターの駐車場にいた。保護主の相原さんは、ホームセンターに勤める夫を迎えに来て、駐車場に車を停めたのだが、猫の大きな鳴き声を聞いた。まるで駐車場全体に響き渡るような大きな鳴き声だったという。
相原さんは、猫の鳴き声が気になって、車から降りて周囲を探した。すると、1匹の子猫が駐車場の隅っこのフェンスの向こう側で丸まっていた。一つ間違ったら何メートルも下に落ちてしまう。なんとか保護したくて、「そこ危ないよ」、「こっちおいで」と声をかけたが、初対面の相原さんに心を開くわけがなく、シャーシャー威嚇された。下手に近づくわけにもいかず、しかし離れることもできず、夫が車のところにきたようなので、「猫がいる」とメールをした。
夫妻は猫が好きで、結婚前も猫カフェやペットショップでデートをした。猫好きの相原さんが猫のそばを離れるわけがないと思った夫がやってきて、柵を乗り越えてめいちゃんを抱き抱えて戻ってきてくれた。もう威嚇はしていなかった。
■猫風邪が治って、ますます可愛く
めいちゃんは、箱に入れられているわけでもなく、ノミがついていたので野良の子猫のようだった。猫風邪で鼻が詰まっていた。何はともあれ翌日動物病院に連れて行こうということになり、車で家まで連れて帰ったそうだ。
「さっきまで威嚇していたのが嘘のように、ゴロゴロと喉を鳴らしてすり寄ってきた時はとても可愛かったです」
その晩、夫妻は食事やお風呂などを交代で済ませて、めいちゃんを見守った。
「寝る時、大きな段ボールに入れて寝ようと思いましたが鳴き止まず、私のお腹の上でトントンしたり、夫に抱っこしてもらったりして寝ていました」
翌朝、動物病院に連れて行くと、体重700g、生後約2ヶ月の女の子ではないかと言われた。
「猫風邪の治療をしたら目がきれいになって、保護した時よりもさらに可愛らしい顔になりました」
■寂しくてもめいちゃんがいてくれる
無事にめいちゃんを保護したのは良かったが、当時夫妻が住んでいたマンションはペット不可だった。保護団体に預かってくれないかと問い合わせたり、里親を探したりしたがなかなか見つからなかった。
「知り合いに、保護した私たちと暮らすのが一番いいのではないかと言われたので、夫の転勤先が決まるまで近所に住む私の両親に預かってもらうことにしました」
3ヶ月後転勤が決まり、夫妻は福岡県に転居した。それを機にめいちゃんも連れて行った。
「私はずっと神戸に住んでいて、神戸を出たことがありません。福岡に来て本当に知り合いがいなくて、正直寂しいなと思うことがあるのですが、めいがいるので救われています。目に入れても痛くない大切な存在です」
(まいどなニュース特約・渡辺 陽)