税金や社会保険料の負担割合「国民負担率」今年度は48.0% 過去最大の見込み
みなさんは「国民負担率」を知っていますか。「国民負担率」とは、個人・法人を含め国民全体が得る所得の総額である国民所得に対する税金や社会保険料(年金・医療費などの保険料)の負担割合のことをいいます。公的負担の重さを国際的に比較する指標の一つです。
このほど財務省は、今年度(2021年度)の国民負担率が48.0%となり、前年度に比べて0.1ポイント増の過去最高を更新する見込みであることを発表しました。国民負担率に財政赤字を加算した「潜在的な国民負担率」は60.7%(財政赤字部分が12.7%)となる見込みだといいます。
国民負担率は2013年度に40.1%と初めて40%を超えて以降、40%台で推移しており、前年度まで6年連続で上昇していました。2021年度の48.0%の内訳をみると、租税負担率が国税17.9%、地方税10.8%、社会保障負担率が19.3%となっているそうです。
国民負担率について、2019年度の数値でOECD加盟36カ国の状況を見ると、最も重いのは「ルクセンブルグ」(93.4%)で、次いで「フランス」(67.1%)、「デンマーク」(66.2%)、「オーストリア」(62.4%)、「ベルギー」(62.1%)となっています。
「日本」は当時44.1%で、OECD加盟36カ国中25位でした。国民負担率が日本よりも低い国には、「韓国」(40.1%)、「オーストラリア」(37.9%)、「スイス」(38.3%)、「アメリカ合衆国」(32.4%)などがあったそうです。
なお、来年度(2022年度)の国民負担率は今年度に比べて1.5ポイント減少の46.5%、また潜在的な国民負担率は56.9%となる見込みだそうです。