みなさんはクレジットカードの利用でトラブルに遭ったり、後悔したことはありますか。株式会社Agooraが運営する「クレジットカードおすすめ比較隊」の調査によると、クレジットカード所有者の14.82％がトラブルや詐欺、後悔を経験していることがわかりました。また、最も多い後悔は「リボ払い」（35.3％）、トラブルは「カードの紛失」（30.33％）が最多だったそうです。

2022年1月にクレジットカードを持っている全国の20～69歳までの男女を対象に聞いており、3000人に予備調査を行ったあと、何らかのトラブルや後悔を経験している人300人（男性185人・女性115人）にあらためて本調査を行ったといいます。

はじめに、「過去にクレジットカードによるトラブルや詐欺、後悔の経験がありますか」と聞いたところ、「ある」と回答した人は14.82％でした。

次に、「クレジットカードの所有者が経験した後悔」について聞いたところ、最も多かったのは「リボ払いの利用」（35.3％）という結果になりました。リボ払いは手数料が高い上に中々元金（借りた大本のお金）が減らず、延々と利息を払う事になるといいます。

ほかには「自身の支払い能力を超える利用」（17.2％）、「カードローンの利用」（15.5％）、「初月無料などの月額サービスの解約忘れ」（12.5％）などがあげられました。いずれの後悔も、予めクレジットカードの仕組みや自身の経済能力を把握し、注意して利用することで防止できるといいます。

また、少数意見ですが「年会費が思ったより高かった」（島根県／男性／53歳）、「空港の両替に使った」（兵庫県／女性／47歳）といった声が寄せられました。同社は、「前者はステータスや特典に惹かれて高額な年会費のカードを契約するも元が取れないケースで、後者は空港での両替には高い手数料が設定されているため、知らずに使うと損をして後悔に繋がったケース」と説明しています。

さらに、「クレジットカード利用者が経験したトラブルや詐欺」について聞いたところ、最も多かったのが「カードの紛失」（30.33％）でした。次いで「情報漏えいによる不正利用」（21％）だったそうです。情報漏えいによる不正利用は、主に「登録しているサイトから流出したカード情報を不正利用されるケース」「漏洩したデータを元に、偽カードを作られて不正決済をされるケース」で、不正利用に関してはカード会社が気づいて止めてくれる場合もありますが、最善は事前に防止することだそうです。また、その他にも「ネットショッピング詐欺」（17.67％）、「フィッシング詐欺」（10％）などの被害もみられたといいます。

「クレジットカードのトラブルや詐欺、後悔をした時の年齢」について聞いたところ、最も多いのは「20代」（27.3％）で、次いで「30代」（23.5％）、「40代」（22.5％）と続きました。これは、若い内はクレジットカードのリスクや詐欺に関する知識がないので、カードを使いすぎたり、悪い大人に騙されてしまいやすいのが関係しているといいます。

同社は「2022年4月より10代でも親の同意なしでクレジットカードを発行できるようになれば、20代よりさらに知識のない10代へと、ボリュームゾーンがシフトする可能性は極めて高いでしょう」と説明しています。

「18歳の新成人が親の同意なしでクレジットカードを所有できる事に賛成ですか」と聞いたところ、半数以上にあたる54.67％の方が「反対」という回答でした。反対と回答した方の意見は以下の通りです。

▽甥や姪がちょうどその世代ですが、お金の使い方がよくわかっていないので、破産やブラックリストになる方がでそう（福岡県／女性／41歳）

▽自分で稼いで払えるならいいが、親などに支払いを依存するなら責任能力に欠けるからやめたほうがいい（奈良県／女性／59歳）

▽バイトでの収入があり金銭感覚があっても、クレジットカードを持って知るには早すぎるのではと思った（東京都／女性／21歳）

▽一律反対ではないが、生活基盤ができていない状況でもカードが作れるとなると、金銭感覚の麻痺につながる（大阪府／男性／51歳）

▽まだ、自分で判断や責任をとるのに難しい。トラブルに巻き込まれやすい（兵庫県／女性／50歳）

▽18歳に正しい判断ができるとは思えない。正社員で働いていたらOKにする、学生はNGにする等条件をつけるべき（広島県／男性／34歳）

▽沢山使い過ぎた場合、支払い能力がない可能性がある。大人でも難しい詐欺などの危険から身を守る判断が未熟（大阪府／女性／36歳）

一方、18歳のクレジットカードの所有に賛成と回答した45.33％の方に、その理由を聞いたところ、最も多かったのが、「ネット通販で便利」（60.29％）で、次いで「お得なポイント還元がある」（47.06％）、「手持ちに現金がなくても買い物ができる」（28.68％）という結果でした。また、「お金の取り扱いを学ぶ機会になる」（愛知県／男性／32歳）、「早い段階でお金の使い方、やりくりを覚えた方が良いと思うため」（東京都／男性／31歳）、「自分の働いたお金であれば、どう使うかは18歳の新成人が考えて行動すれば良いと思う」（大阪府／女性／28歳）などの声も寄せられたそうです。

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調査を行った同社は、「クレジットカード所有者の10人に1人以上という非常に高い割合で、後悔やトラブルの経験がある事が分かりました。また、18歳の新成人がクレジットカードを親の同意なしで持てる事に対して、賛成より反対と回答する方が多いです。クレジットカードはとても便利な道具ですが、正しい知識がなければ思わぬ危険が潜んでいるのも事実です」と説明。「これから18歳（19歳）でクレジットカードの所有を検討している新成人の方は、しっかり知識を身に着けたり、悪い大人に騙されないよう注意する必要があるでしょう」と述べています。