ママに必要な1人の時間「3時間からできれば4時間以上」→夫の協力がないと不可能→ハードルが高かった

育児中の女性に一人時間をもうける際の目安がSNS上で大きな注目を集めている。

きっかけになったのは3児の母として日々育児と格闘するくろめさん(@chromedium96)の

「すべてのお父さんにお伝えしたいんですが、育児中の妻に一人時間をあげるときは『3時間から』できれば『4時間以上』です。

1-2時間では育児モードから頭を切り替えられません。なんなら家の買い物しちゃって終わります。3時間以上子どもから離れてようやく自分は何が好きだったか思い出し始めるのです」

という投稿。

たしかに1、2時間だと少し用事をするだけで費やしてしまうし、終わりが気になって仕方ない。趣味を楽しんだり友人とお茶でもして気分転換するにはせめて3、4時間はないと難しいだろう。

くろめさんの投稿に対し、子育て中、もしくは過酷な子育てを経験したとおぼしきSNSユーザー達からは

「私も何が好きだったか、生きてる意味がわからなくなってます。子育てはそういう意味でも怖いですね。」

「おっしゃる通りだと思います。

あと、ただ一人時間を与えるだけでなく、奥様が今何をしたいか考えるのも時には必要だと思います。一人で出かけることではなく、家族で買い物したり、遊びに行ったりする方が良い場合もあると思います。お互いを尊重して思いやる事が大切ですね」

「子供が4か月のときに実家の親が急死して、通夜振舞いしてる間、夫に子供抱っこしてもらってたら、そのうち『まだ帰らないの?赤ちゃんぐずってるんですけど』ってキレられた。

10年経っても自分の時間はもらえていない。」

「育児をしているより仕事に行ってる方が楽だと感じることがあった。意思疎通もできるし、段取りを乱されることもないし、ご飯も1人でゆっくり食べられるから。

お父さんも仕事で大変だろうけど、この部分は大きく違うと思うし、それが365日24時間続くわけで…想像するだけでもゾッとしません?」

など数々の共感のコメントが寄せられている。

くろめさんにお話を聞いた。

ーーくろめさんご自身も育児中の一人時間の確保にはご苦労されているのでしょうか?

くろめ:子どもが起きている日中に一人時間を取るのはすごく難しいですね。まだ大人がそばで見ていないといけない年齢なので、安心して子どもを任せられる大人がいないと長時間の外出はできません。すごく当たり前のことなんですが、これがなかなかのハードルで…。

我が家は幸い夫が家事も育児も慣れているため、頼みさえすれば一人時間を作ることはできます。1~2時間の一人時間はお互いによく作りますし、その気になれば半日とか一泊も可能です。ただ、その間は夫が一人で子どもの面倒を見ないといけないので、なにか特別な用事でもないとやっぱり長時間は頼みづらい気持ちがあります。

ーー元々好きだった趣味等に手をつけられない状況についてご感想をお聞かせください。

くろめ:子どもを産む前の趣味は骨董市めぐりや山登り、読書、ゲーム、絵を描くことなどでしたが、子育てを始めた頃はまったくと言っていいほどできませんでした。時間的にも難しいですし、常に子どもを優先した生活の中で「自分がやりたいこと」の優先順位がどんどん下がっていくんですよね。何をするにも「それは子どもを置いてまでやりたいことなのか?」「NO、今じゃない」という判断を繰り返しているうちに、自分がやりたいことがわからなくなってしまいました。

子どもとの暮らしは幸せも多いけど、自分の好きなことができる時間がないのはやはり苦しくて、当時は少し鬱っぽくなっていたと思います。夫にも当たりやすくなってしまって。そういう暮らしは良くないと感じたので、今はお互いに出来るだけ一人時間を作るようになりました。

ーーこれまでのSNSの反響へのご感想をお聞かせください。

くろめ:すごくたくさんの「いいね」をいただいて、同じように感じている方は多いんだなと思いました。男性からの「肝に銘じます」という声や実際に実践しているという反応もあり、嬉しかったです。

一方で「3時間も夫に子どもを任せられない」「一人で出かけても子どもが気になってしまう」といった内容の反応も多くありました。実は3時間以上というのは、子どものミルクや食事、おむつ変えや昼寝の寝かしつけが必要になる時間なんです。1~2時間の子守りとは大変さが変わってきます。普段から育児をしている父親でないと安心して任せることが難しいので、母親にとって3時間以上のひとり時間というのが一つのハードルなんだと思います。

また「お父さんには一人時間はないのか」という声もあったのですが、もちろん必要だと思います。子どもが小さいうちはどうしても誰かが子どもを見ていないといけないので、パートナー同士で交代で自由時間を作りあったり、時には外部サービスを利用して2人の時間も作れたら理想的だなと思います。

◇ ◇

夫婦のどちらか片方に負担を偏らせないことは家庭円満を保つ上でも良い育児環境を保つ上でも非常に重要。お子さんのいる方はぜひくろめさんの意見を参考にしていただきたい。

なお今回の話題を提供してくれたくろめさんは、毎月30日に「絵本の日(11月30日)」にちなんでTwitter上でお気に入りの絵本を紹介しあう「#絵本ツイオフ」というイベントを主催している。毎回、たいへん興味深い作品が紹介されているので、ご興味のある方はぜひチェックしていただきたい。

(まいどなニュース特約・中将 タカノリ)

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