これが宿題? ストローの袋の開封が苦手な生徒のために用意 「まぎれもない愛」「配慮と優しさがある先生」

「まじでこれが今日の息子の宿題。嘘でしょなんやねんコレwってお思いでしょうが、これは給食のストローが1人で開けられない息子の為に、担任の先生がプライベートで各種難易度のギザギザオープンを集めてくれたうちの1つで、これを愛と呼ばずして何を世界の中心で叫ぶというの」

ツイッターに投稿された、しゅしゅしゅさん(@syusyumylove)のツイートに3万いいねがつくほど話題を呼んでいます。ツイートに添えられているのは、お菓子の袋? 実はこれ、しゅしゅしゅさんの息子さんが通う、小学校の特別支援級で出された宿題だそう。

ストローの袋の開封が苦手な息子さんと向き合い、先生が考えてくれた宿題に大きな反響が。

「まぎれもない愛ですね」

「配慮と優しさがある先生ですね」

「こんな先生が増えることを願う」

「こんな練習法が! 真似しよう」

と、さまざまな声が溢れています。ツイートを投稿した母親のしゅしゅしゅさんにお話を伺いました。

■なんて愛のある発想をする先生なんだろうと

ーーギザギザがついた袋で練習できるよう宿題に。この宿題が出た経緯を教えてください。

「ある日突然先生から、既にある程度纏められたギザギザの束を見せられて、『息子くんストローを開けるのが難しいので、これで練習しようと思って私が家で集めたんですけど、たくさんあった方がいいのでおうちにもあれば学校に持ってきてもらえますか?真ん中から切るのがコツです!』と言われて、なんて愛のある発想をする先生なんだろうと本当に嬉しく思いました」

ーー息子さんは何年生ですか? 先生とは何年の仲なのでしょうか。

「息子は8歳(小学校2年生)です。診断上の精神年齢は4歳程度なのでピュアでとても可愛いです。先生は息子が入学してから2年連続でこちらの先生が担任をしてくださっています。明るくて笑顔がステキな先生で、子どもたちの好きな事を引き出すのがとても上手な方です。出来ることならずっと担任でいて欲しいです」

ーー息子さんとしっかり向き合ってくれる先生なんですね。この宿題は息子さんだけに出された宿題なんでしょうか。

「上記経緯なので、息子の為だけかもしれません」

ーーこの宿題を知ったときはどう思いましたか?

「先生から話は聞いていたので宿題として持ち帰った時は、『あ、今日はこれか~(*^^*)』という感じでした。理解が難しい息子には説明が必要かな、と思いましたが既に学校で経験していたようで、渡しただけで当たり前のように黙々と宿題後の状態にしていました」

ーーツイートには大きな反響がありました。

「とても温かい反応を多数頂きました。なかでも支援学校の先生から『子どものことを見て、こんなことが必要かなと考え、その子どもにあった教材(学習、環境)を用意すれば、しっかり保護者さんにも(もちろん子どもにも)伝わるんだなぁと、感じさせてもらい、嬉しい気持ちになりました。これからも頑張ろうと思います』という返信を頂いて、一母親の感謝の気持ちがこのように広がって、例えこの方お一人だけの反応しかなかったとしてもツイートしてよかったと思いました。

フォロワーさんの多くは障がい児(者)家族や当事者、支援者の方なので、そういった方以外のとても沢山の方たちにも温かい反応を頂けた事は、息子が将来生きる世界に少し光が射したような気がして嬉しく思いました。逆に『過保護』というご意見もあり、支援が相変わらず過保護やエコ贔屓と言われている現実もあります。発達支援について少しでも知って頂くきっかけになればと思います」

◇ ◇

大きな反響があった分、しゅしゅしゅさんのコメントの通り、一部では難色を示す声もあったそう。その一方で、同じく袋を開けることが苦手な人からは「参考になりました」という声や、「今難しい課題に対して思考→反復→習得を促しているので成長の機会を与えてくれてると思います」「過保護=自分で出来ることをしてあげてしまうこと 自分で出来るようにしてあげること、自分で出来ることを増やしてあげることは過保護ではありません」とリプライがつくなど、多くの人から好意的な意見があがっています。

当事者、家族、支援者でなければ知ることや考えることが少ない発達支援について。しゅしゅしゅさんのツイートにはリプライや引用リツイートなど計200件ほどのコメントがついており、発達支援について今一度考えるきっかけとなった人も多いようです。

(まいどなニュース・門倉 早希)

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