反町隆史「究極の上司」を若い共演者と同じ目線で演じるワケ 赤ちゃん泣き止む「POISON」→「知っていれば」と悔しさも

型破りなイケメン教師でもなく、知的な相棒でもない。4月9日放送・配信スタートの『WOWOWオリジナルドラマ 今どきの若いモンは』(土曜午後10:30※初回無料放送)で反町隆史(48)が演じるのは、“究極の上司”。コワモテな見た目とは裏腹に、予想外の一言で若手社員の心を救っていく。ネット上で1億回読まれたというWebコミック発の人気漫画を連続ドラマ化した。

■意識したのは“みんなのために”

仕事に対して愚痴をこぼす若手社員たちに「ったく、今どきの若いモンは」と鋭い視線を向ける石沢課長(反町)。しかしその先には予想外の言葉が待ち受けていた…。

“究極の上司”を演じるにあたり反町は「目線を若者たちの位置に下げること」を意識したという。「若い共演者の皆さんと同じ目線と同じ立場に立ってセリフを言わないと、究極の上司である石沢課長という存在が成り立たない。念頭にあったのは“みんなのため”。その気持ちは若手を思う石沢課長のマインドともリンクしています」と全員横並びの構えで撮影に臨んだ。

石沢課長の部下となり、影響を受ける麦田歩を演じたのは福原遥。「福原さんはストライクな芝居をする方。物語としては、石沢課長の芝居のふり幅が大きくなればなるほどギャップが生れて面白くなるけれど、振り切れ過ぎてもいけない。そんな時に彼女はドストライクな芝居をしてくれて、こちらをフラットに戻してくれる。助けられることも多かったです」と全幅の信頼を寄せる。

そんな麦田歩に先輩風を吹かせる舟木俊に扮したのが、中村海人(Travis Japan/ジャニーズJr.)だ。「ちょっと嫌な感じのキャラクターだね」と反町は笑いつつ「彼の年齢で後輩に対して高圧的な態度をとるような役柄はやりづらかったろうと思うけれど、一生懸命やりながら現場を楽しく過ごしているように見えました」と若手の熱演に目を細める。

■座長として“みんな平等にやりやすく”

若手たちの奮闘を座長として俯瞰しながら見守る姿は、“究極の上司”石沢課長そのもの。世代の違う後輩たちとは何気ない雑談を重ねて距離を近づけていったという。「意識したのは“みんな平等にやりやすく”。現場の雰囲気を左右するのは主演次第です。僕自身、主演以外の経験も沢山ありますから、その時に感じた“この現場に早く行きたい!”という気持ちを共演者の皆さんにも感じてほしかった」と主演としての責任を口にする。

原作漫画はもちろんのこと、プロットや脚本を熟読して撮影に臨み、作り上げた自信作。「ネットやSNSでは交わることのない世代が面と向かって交わっていくアナログな物語で、原作に対しても忠実です。短いエピソードを繋ぐ形の作り方なので間延びするところもないし、内容も凝縮。素晴らしいセリフも沢山出てきます。視聴者の皆さんがふとドラマを見た時に“課長、いいなあ…”と癒される瞬間があったら嬉しい」と放送後の反響に期待している。

■『POISON』がママたちの神ソングに

反町が“若いモン”だったころの代表作といえば、主演ドラマ『GTO』(1998)。その主題歌として歌った『POISON ~言いたい事も言えないこんな世の中は~』もスマッシュヒットを記録。誕生から24年経った現在では、メッセージ性の強い歌詞とは裏腹に“赤ちゃんが泣き止む曲”として育児ママたちの神ソングになっている。その噂を所属事務所が検証した動画では、海外の子供にも『POISON』効果が通用することが証明されたりして、昨年アップされて以降121万回再生を記録している。

専門家曰く、『POISON』のイントロのギターリフと反町の低音ボイスに赤ちゃんを落ち着かせる効果があるのだという。自身の楽曲がタケモトピアノのCM曲と双璧をなす“赤ちゃんが泣き止む曲”になっていることに反町は「今から24年も前に作った曲が今こうして親御さんたちの助けになっているということは単純に嬉しい」と喜ぶも「ドラマの主題歌として作った楽曲なので、それがまさか“赤ちゃんが泣き止む曲”になるとは…意外です」と驚いてもいる。

■パパとして夜泣きドライブ経験も

同時に悔しさもある。その悔しさとは、二児のパパとしてのものだ。「自分の娘たちが小さい頃にこの効果を知っていればよかったと思います。どうして20数年後になってわかるんだっ!?と…まずそこが悔しい。というのも長女が夜泣きをする子だったので、僕が夜中の2時くらいに娘を車に乗せて夜泣きドライブをしていた時期があるからです」と世のパパ同様に子育てに奮闘していた素顔を明かす。

ならばなおのこと聴いてみたい、幸せな家庭を築いた今の反町が歌うセルフカバー版を。しかし当の御本人は「歌ってほしい、と頼まれたことはありますけど…さすがに勘弁してほしいかなあ?」と照れながら否定。ただ平成から令和にかけて時代を経て楽曲が愛されていることについては「24歳当時に作った曲が今になって別の形で取り上げられて。ありがたく思っています」と感謝している。

(まいどなニュース特約・石井 隼人)

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