太平洋の赤道近くにある島国「マーシャル諸島共和国」をご存知でしょうか？多くの環礁からなる人口6万人の小さな国で、環礁群が綺麗な輪を形作っていることから、「太平洋に浮かぶ真珠の首飾り」とも呼ばれています。サンゴ礁が美しいマーシャル諸島にファミリーマートがある、という投稿がTwitterで話題を呼んでいます。投稿したのはナウル共和国政府観光局(@nauru_japan) で、「ファミリーマートありますか？」との問いに、「隣国のマーシャル諸島共和国にある」と回答しています。しかし、画像を見ると、ファミマの旧ロゴのような…外観もファミマっぽくないし…。Twitter上でも「ほんもの？」「しかも昔のロゴマーク」と真偽を判断しかねる反応が相次ぎました。果たして人口6万人の島国にファミマはあるのか？ファミリーマートに聞きました。

■「マーシャル諸島に出店している事実はございません」

ファミリーマートのホームページによると、ファミマは国内で1万6574店、海外で8422店展開しています。積極的に海外に進出しています。

さらに外務省のホームページには、マーシャル諸島共和国に進出する日本企業は2社あるとのこと。これは期待が持てます。

ファミリーマートに尋ねた質問は以下の四つでした。

1.ファミリーマートさんはマーシャル諸島に出店していますか？

2.出店していないとすれば、これはどのような店舗だと推察されますか？

3.ファミリーマートさんは海外にも出店されているのでしょうか？

4.今後、マーシャル諸島に出店する予定はありますか？

広報部にメールで質問文を送り、待つこと約20日。回答をいただきました。

「ファミリーマートとしてマーシャル諸島に出店している事実はございません。」

■日用品や衣料品を販売　取材不可の店　

では、一体このファミマは何なのか？謎に迫るべく、Twitterに投稿したナウル共和国政府観光局の中の人に聞きました。

ーーマーシャル諸島にファミマがある、という情報を知ったのはいつでしょうか？

「2017年に訪問した時です」

ーー店内に入ったことはありますか？

「あります。日用品や衣料品が売ってます。おそらく公式なファミリーマートではないです」

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なかなか正体をつかめないマーシャル諸島のファミマ。現地に詳しい関係者に聞くと、どうも中国人経営の店で、以前に別のメディアが取材を申し入れた際は断られたといい、取材不可の店のようです。関係者は「日本のファミリーマートを真似た自覚があるのかはわかりませんが、万が一訴えられたら困る、ということのようです」と店側の事情を推し量ります。

今回の取材で判明したのはここまで。取材力不足で申し訳ありません。もし店主に事情を聞いたことがある、という方がいたら、まいどなニュース編集部までご一報ください。

（まいどなニュース・伊藤 大介）