ゼレンスキー大統領、日本には何と呼びかける? 各国議会でのオンライン演説にちなんだエスニックジョークが話題に
ロシアからの侵攻の非をうったえるため世界各国の議会でオンライン演説を繰り広げているウクライナのゼレンスキー大統領。いずれの演説もそれぞれの国情に合わせた鋭い内容で、特にアメリカやドイツの議会でおこなわれたものは日本でも大きく報道された。そんな状況を受け、今SNS上ではあるエスニックジョークが大きな注目を集めている。
件のエスニックジョークというのは笹と藻さん(@ZEKE0326_15)によって考案された、以下のような内容。
「ゼレンスキー大統領は、各国の議会で支援を呼びかけるためこう演説した。
(アメリカ)…世界のリーダーになってください
(イギリス)…紳士らしく強かに手を差し伸べてください
(ドイツ)…貴国は支援をする責任があります
(イタリア)…我が国の女性が助けを求めています
(ポーランド)…我が国が分割の危機にあります
(日本)…どの国も支援しています」
積極的なウクライナ支援策を講じる各国に比べて後手後手感が出る日本政府のこと、たしかに「どの国も支援しています」が一番効果的な呼びかけなのかもしれない。なんとも情けない限りだが、この投稿に対し、SNSユーザー達からは
「(スペイン)...分離独立の先例ができてしまうでしょう」
「(ギリシア)…支援すれば借金返済をする必要がありません。」
「(韓国)ありがとう、ちなみに日本の支援のほうがもっと多かったですよ」
「『沈む船から飛び降りさせる時のアレ』…ですね♪」
「だいたい本当にこういう演説してるからなあ。」
など数々の共感の声が寄せられている。
笹と藻さんにお話をうかがってみた。
ーー各国の国会でおこなわれているゼレンスキー大統領の演説についてどのように感じておられましたか?
笹と藻:それぞれの国情に合わせて内容が細かく変わっており、非常に練られた演説だと感じました。ゼレンスキー大統領の国を守るという責任感と必死さが伝わりました。
ーーこのエスニックジョークを思い付かれたきっかけをお聞かせください。
笹と藻:フォロワーの一人が 「演説でアメリカでは正義感、ドイツでは責任感に訴えかけているので、日本に対しては同調圧力をかけてくるかもしれない」 と冗談交じりに呟いていたのを見て有名な「沈没船ジョーク」(※沈みゆく客船で、船長がさまざまな国籍の乗客たちに脱出して海に飛び込むよう指示する際の言い回しをまとめたもの)を思い出し、少しアレンジしてみようという気になりました。
ーー3月23日に日本の国会でも実際にゼレンスキー大統領が演説するようですが、どんな内容になると思われますか?
笹と藻:日露戦争や第二次世界大戦、シベリア抑留や北方領土問題などの日露の苦い歴史に言及した上で一層の支援、ロシアへの制裁を呼びかけると予想しています。ロシアの原油の輸入停止を訴える可能性もあるんじゃないでしょうか。
ーーこれまでのSNSの反響へのご感想をお聞かせください。
笹と藻:ここまで反響があるとは思いませんでした。見た人が少しでもウクライナ情勢を気にかけてくれると嬉しいです。
◇ ◇
インタビュー中でも触れたが、3月23日には日本の国会でもゼレンスキー大統領のオンライン演説がおこなわれる見通し。はたしてどのような内容になるのか楽しみだ。
なお今回の話題を提供してくれた笹と藻さんから今回の取材に対し「現在ウクライナ大使館は寄付金を送金できる銀行口座の詳細を公開しています。興味を持たれた方は出来る範囲で少しでも寄付をできるよう紹介してほしい」とリクエストがあった。今回ウクライナが受けている侵略行為に想いを抱く方はぜひ支援の選択肢に入れていただきたい。
(まいどなニュース特約・中将 タカノリ)