「いつか保護猫を」学生時代からの思いが叶った日 野良猫の親子を迎えられず抱え続けた後悔
■「先住猫と合わない」と戻された猫
リブちゃん(1歳7カ月・メス)は、妊娠した野良猫のお腹の中にいた。その野良猫は保護団体に保護されて出産、子猫たちはそれぞれ里親が決まって旅立っていった。リブちゃんも里親が決まったが、「先住猫と合わない」と里親が譲渡サイトに掲載。新しい里親を探していた。
■いつか保護猫を迎えよう
2020年12月上旬、東京都に住む斉藤さんは、譲渡サイトに掲載されていたリブちゃんに目を留めた。元里親は、「いつでもいいから早くしてほしい」「今すぐに引き取ってほしい」などと言い、いかにも早く手放したい様子だったので、齋藤さんは「早くこの子を迎えなければ」と思ったという。
斉藤さんは、学生時代に出会った野良猫の親子がきっかけで、いつか保護猫を迎えようと思っていたそうだ。
「当時、家の最寄り駅に野良猫の親子がすみ着いていて、親子は駅を利用する人たちのちょっとした人気者だったんです。でも、駅の改装工事が始まることになりました。私は、その子たちがどうなるのか、殺処分されてしまうのではないかと心配になリ、保護団体に相談して保護してもらいました。実家には犬がいて猫を迎えることはできなかったので申し訳ない気持ちでいっぱいでした」
■かけがえのない存在
12月15日、斉藤さんはリブちゃんを迎えた。
「猫ちゃんを迎え入れるのは初めてだったので、全てが新鮮で毎日が勉強という感じでした。あまり大変と思ったことや悩んだことはありません」
ここにこれがあったら危険では、ここはこうした方がもっと快適になるのではないか…と考えるようになり、自分より猫中心の生活になったという。
斉藤さんにとってリブちゃんは、かけがえのない存在。
「この子がいるから毎日が幸せです。リブもそう思ってくれていたら嬉しいですが」
リブちゃんは、寂しん坊でおしゃべりさん、そして優しい子なんだという。
「行ってくるね~」と言うと、「にゃ~」と返事をしてくれる。
「後に迎えたベルのお世話をするのがとても大好きで、お世話しすぎてもういいよと猫パンチされている毎日です(笑)」
(まいどなニュース特約・渡辺 陽)