「人類はまたとんでもないものを…」ポテチ好き注目のポテチリング 画期的なアイテムはどうやって誕生した?

ポテトチップスを食べるとき手が汚れるのがストレス。そんなときにHectareさん(Twitter ID @Hectare3D)が3Dプリンタを使って“発明”したのが「ポテトチップス・リング」。指を汚さずポテトチップスを楽しめる優れものです。

Hectareさんは、「福島県会津若松市在住の兼業農家です。会社員(ITエンジニア)をしながら、みしらず柿や蕎麦等を作っています。また、Hectareさんは地元の子どもたちにプログラミングを無料で教えるボランティア団体『CoderDojo Aizu』の運営もおこなっています」といろいろなことをされている方。テレビでも紹介され、現在データを公開中だというこのリングについて、お話を伺いました。

■「指輪でスナック菓子を食べられたら」

ーー3Dプリンタはいつから始められたんですか?

「6年前に趣味で始めました。主な用途は農作業効率化と日常生活のライフハックです」

ーー「ポテトチップス・リング」はどういう経緯で発明を?

「(ポテトチップスで)手を汚したくない時は箸を使っていました。指輪でスナック菓子を食べられたら、箸より便利だし面白いなと思っていたところ、クリップ上にすることを思い付き『ポテトチップス・リング』という作品に仕上げました」

ーーデータを公開しているのはなぜですか?

「みんなに使って欲しいからです。加えて、自分のアイデアであることを明らかにするためです。万一類似品が出た場合、データを公にしておけば自分が先に発明していたことが証明できます」

ーーどれくらいダウンロードされているんですか。

「現在のダウンロード数は60程度です。利用者からは評判がよく、『人類はまたとんでもないものを3Dプリンターで作り出してしまったようです』というコメントや、家族でポテチパーティをする方、3Dプリントしたものの、ポテチが無いため紙きれでシミュレーションする方など、皆さんに楽しんでもらっています」

ーーデータ配布のいいところですね。時間はどれくらいかかったんですか。

「クリップ状にするというアイデアを思いつくまでには1~2日かかりましたが、閃いてからは数時間で完成できました。ポテチが割れないようにする力加減に苦労しました。着想基になった作品があり、本作品はCreative Commonsライセンスに基づき改良を施したものです。原作者は公認済です」

▼Creative Commonsライセンスとは 作品を公開する作者が『この条件を守れば私の作品を自由に使って構いません。』という意思表示をするためのツール

ーー使い心地はどうなんでしょう。また、新作の予定は?

「今の形で問題なさそうです。狙ったチップを上手くつかめるとテンションが上がります。終盤の小さいカケラはさすがに掴みにくいですので、そうなったらあきらめて手で食べるのが良いようです。第2弾としては、お義姉さんの要望で、『キャベツ太郎』というスナック菓子に特化した指輪を開発しました。キャッチ率99.9%なので、こちらも気に入っています」

◇ ◇

Hectareさんはこれまでにも、柿の剪定用ノコギリとハサミの一体ケ-ス、刈払機(草刈り機)立て掛け用ハンガー、爪楊枝携帯ホルダー、折り畳み式壁かけフックなど、かゆいところに手が届く作品を発明してきたそう。

今回の「ポテトチップス・リング」は、3Dプリンタを持っていない人のために販売もしているそう。「3Dプリンタをお持ちでない方のためにも楽しんでいただけたらと思い、以下で販売しています。2つで300円です」。今後もHectareさんの発明作品が楽しみです。

(まいどなニュース・門倉 早希)

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