「俺の青春を返してくれ!」リプトン紙パック紅茶の販売終了に悲しみの声→なぜ終了?森永乳業に聞いた
中高生の時、どんなドリンクを飲んでいましたか? 記者の中高生時代は、紙パックに入ったリプトンのミルクティーが定番でした。当時(15年ほど前)500ml入って価格100円ほどとコスパが良いうえおいしい、学生に人気の紙パック飲料。抽選でもらえるストラップが欲しくて、パックについているシールを必死に集めたのもいい思い出です。
そんなリプトンのミルクティーが、今年3月28日をもって販売終了となりました。ほかにもレモンティーやアップルティーなど、リプトンの紙パック紅茶シリーズが2022年に入ってから続々と販売を終了しています。私たちの青春の1ページと言っても過言ではない同商品。SNSでは記者と同年代と思しき人々が「嘘だろ…?」「俺の青春を返してくれ!」「こんなの死刑宣告みたいなものだわ」と悲嘆にくれています。
どうして販売終了に至ったのでしょうか。リプトンのチルド飲料を製造・販売する森永乳業に話を聞きました。
■シリーズ全体を大幅に見直し→ロイヤルミルクティーが発売
ーー愛飲していたので驚きました。まずは商品の歴史を教えてください。
「『リプトン』チルド紙パックシリーズ(500ml)は、1988年に発売しました。発売以降、当シリーズのバリエーションを拡大するなどし、世界No.1ティーブランドであるリプトンが厳選した香り高い茶葉を使用した高品質な紅茶を提供し続けてきました。
まだ缶飲料が主流だった時代にコンビニエンスストアの拡大とともに、中高生にとって身近で手頃な価格で手軽に味わえるティードリンクとしてご提供し続けたことで、長年皆さまよりご愛顧いただけていると認識しております」
ーーそれがなぜ販売終了に?
「弊社のリプトンティーは、紅茶の専門家として特にチルド製品ならではの淹れたてのような紅茶のおいしさを今後も継続的に、今まで以上により多くの皆さまにお伝えしていきたいと考え、この度シリーズ全体を大幅に見直しいたしました」
ーー見直しですか?
「2022年3月29日より『リプトン ロイヤルミルクティー』を新たに発売しております。同商品は、従来品のおいしさは活かしながら、使用する茶葉量を5%増やしたことにより、本格的な紅茶の香りを大幅に高めました。さらに乳固形分を 1.5 倍以上に増やすことでミルク感のコクもアップした、より本格的なミルクティーです。
その結果、種類別名称が、従来品は紅茶飲料規格であるのに対して、リプトン ロイヤルミルクティーは乳飲料規格となりました。※乳固形分比率により、規格が異なります」
ーー新商品が出ていたとは!サイトを拝見したところ、レモンティーなども新商品として再登場しているんですね。刷新したのは何年ぶりですか?
「『リプトン』チルド紙パックシリーズとして、中身やパッケージを大幅刷新したのは6年ぶりとなります」
ーー新商品が出たとはいえ、寂しく思う方もいるようです。その声はご存じですか?
「従来のリプトン ミルクティーの味わいを高く評価いただくお声が多数あることを認識しており、すべての皆さまのご期待に沿えていないことを申し訳なく感じております。リプトン ロイヤルミルクティーの発売後には『新しい商品の方がおいしくなった』といったうれしいお声をいただく一方で、中には従来品の味わいの方を高く評価いただくお声があることも認識しております。
弊社としては、引き続きお客様のお声にもしっかり向き合いながら、継続的にリプトンブランドの商品をお届けできるように、またこれまで同様にリプトンブランドをご愛顧いただけるように努めてまいります」
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SNSでは「リプトンの青いミルクティーは青春の味だった」「いつかまた復活してください」「ロイヤルミルクティー、味似てるけど、前の方がくどくないような気がした」「リプトンのミルクティーとチョコスティックパンを机に置いてしゃべるだけの放課後を過ごす高校生はもういなくなるのか…」など、さまざまな声が飛び交っています。
平成で愛されつづけたリプトンの紙パックミルクティー。令和で「ロイヤルミルクティー」に進化しても、ずっとみんなの青春の味でいつづけてくださいね!
(まいどなニュース・門倉 早希)